スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

天皇賞秋、トーセンジョーダン優勝・池江泰寿調教師のコメント──「当時、大学3、4年生だった」

《秋の天皇賞は指揮官にとって特別な意味を持つ。「秋天を勝ちたかった。
メジロマックイーン(父・泰郎氏が管理)の降着(1位→18着)からちょうど20年。
当時、大学3、4年生だった。少しは気分が晴れたよ」。(デイリースポーツ)》


トーセンジョーダンで天皇賞・秋を勝った池江泰寿調教師の談話。
「当時、大学3、4年生だった」はいただけない。この種のことにはマスコミの捏造もありうるが、いくらなんでも調教師が「大学3年生でした」と言ったのを、記者が直すとは考えられない。調教師が確かにこう言ったのだろう。

大学三年生だったのか、四年生だったのか。それすら覚えていないのか。まことに不可解。あんな大事件に調教師の息子の獣医大学生として接していながら、20年前の自分を覚えていないのか。

あのマックイーンのぶっちぎり勝利から一転しての降着、くりあがり優勝プレクラスニー江田の戸惑った表情。
雨の日。初めて見るGⅠ1着馬降着に、驚きつつも競馬場ではむしろ不可思議な気持ちだった。
後にパトロールビデオを見たときの衝撃。 1コーナー、急激に内に切れこむ武の騎乗に次々と落馬しそうになる騎手たち。あれはすごかった。あんなことをしなくても勝てたろうに、天才騎手を不安に陥れるほど当時の「府中芝2000の外枠は不利」と言われていた。



マックイーンから3万ずつ馬連勝負して(当時は馬連しかない)、もちろん2着プレクラスニーはもっていたから、当たった当たったといい気分だった。なのに長い長い審議。「失格馬が出るらしい」との情報。私は2着のプレクラスニーがあぶないのかと考えた。隣にいた石川ワタルさんに相談する。みんなで競馬場で遊んでいた頃。いつも飲み会は20人も集まる盛会だった。メンバーの誰からもマックイーン失格の話は出なかった。

プレクラスニー失格でも3着のカリブソングも持っているから大丈夫だろうと思う。5馬身ちぎって勝ったマックイーンの失格など夢にも思わなかった。降着の原因はほとんど4コーナーから直線で起きる。ちぎって勝ったマックイーンのことは案じなかった。まさか最初のコーナーであんなとんでもないことが起きていたなんてわかるはずもない。
断然人気、ちぎって勝ったマックイーン降着の発表にどよめく競馬場。一瞬蒼ざめたが、プレクラスニーとカリブソングの縦目を5千円だけ抑えてあった。馬券ベタにしては珍しいハッピーエンド。なんとかチャラにもちこめて安堵したあの日。 たしかきっちり47倍だったから20万円買って3万5千円浮いたのだった。



「衝撃的な時」を語るのにあやふやはよくない。何事であろうと同じだ。きっちり限定してこそコメントも生きる。その「きっちり度合」が本人の衝撃度合いを表す。ディテールが大切だ。
「大学三年の秋でした。悔しくて呆然としました。あのとき、ぜったい調教師になって秋天を勝ってやる! と思いました」
「大学四年の秋でした。ガールフレンドと一緒に見てて、あ、いまの女房です(笑)」のように、限定すべきなのである。そのことによってコメントは光る。

「当時、大学3、4年生だった」
なんともまあ半端だ。

世界大河ドラマ「トウカイテイオー」

たぶんとても有名なもののコピーなのだろうけど、私は今日初めて目にした。おもしろい。
作ったひとは無署名なのか。もったいない。世に才人は多いと感嘆。
まあキャスティングに納得していない部分もあるけれど(笑)発想が秀逸だ。

---------------------------------------------

世界大河ドラマ「トウカイテイオー」 

トウカイテイオー:松平健 
トウカイテイオー(入厩前):神木隆之介 
シンボリルドルフ:高倉健 
トウカイナチュラル:川島なおみ 

リンドシェーバー:シュワルツネッガー 
イブキマイカグラ:西田敏行 
レオダーバン:舘ひろし 
ナイスネイチャ:京本政樹 

ホワイトストーン:水谷豊 
メジロマックイーン:中尾彬 
メジロライアン:江守徹 
レッツゴーターキン:寺島進 
ダイタクヘリオス:さかなクン 
ミホノブルボン:長渕剛 

ビワハヤヒデ:デーブスペクター 
田原成貴:萩原健一 
トウカイポイント:マツコ・デラックス

大井・戸崎圭太騎手、JRA騎手1次試験不合格

JRAの平成24年度新規調教師・騎手免許1次試験の合格者が20日に発表され、調教師は27人、騎手は1人が合格した。



 「過去3年以内に2度、JRA年間20勝」を果たして2次の技術試験を免除されていた戸崎圭太騎手(31)=大井・香取=は、1次試験で不合格となった。
「やることはやったし、悔いはない。来年の受験はまだ考えていないけど、準備はしておくつもり」とサバサバした表情。

「1次をパスした人には、ぜひ2次も受かってほしい。僕はこれまでと変わらず一生懸命乗るだけだし、あした(21日名古屋・スーパージョッキーズトライアル=WSJS地方代表騎手選定競走)もありますから」と気持ちを切り替えていた。(サンスポより)















---------------------------------------------



何年か前に変更されたこの方法をやられたらアンカツや岩田も合格していない。「ひらがなの〝ぬ〟も書けなかった(「最強の法則」のインタビュウより)」というアンミツのように努力して合格する人もいるが、その後の成績はパッとしない。
 

奇しくも、猛勉強で一次、二次試験を突破して合格した初の地方ジョッキーである赤木高太郎の引退が発表された。赤木、柴山、アンミツと、猛勉強して一次から受験した騎手は、残念ながら騎手としての活躍は目立ったものではない。
しかし戸崎は、今までのJRAでの実績からも、すぐにリーディング争いに加われるほどの逸材だった。

「過去3年以内に2度、JRA年間20勝」という高いハードルをクリアする技術、体力、若さ、さらには馬を回してくれる人脈を持ち、そのうえ一次のむずかしいペーパー試験も突破する頭脳も供えた騎手などいやしない。となると、事実上地方騎手のJRAへの転身は完全に拒まれたとなるのではないか。

なぜこんなことをするのだろう。JRA騎手学校卒というシステムを護るためか。
それはそれでわかるけど、戸崎なんてぜひ中央へ迎えて欲しい騎手なのだが。

当然合格するものと思っていただけにおおいにおどろいた。
しかし騎手学校を卒業して落ちてるのもいるな。公平と言えば公平か。

その種の勉強は、小中学校時代も、騎手学校時代もまったくダメだったと告白している藤田なんて、この一次試験をクリアしているのか。いや藤田の時代は卒業すればこんな試験はなかったのだったか。

一次の筆記試験てどんなものなのだろう。ぜひ見てみたい。血統等の常識も問われるらしい。私に解けるだろうか。

フォワ賞予想──相手を絞って勝負!

本命にしようと思っていたヒルノダムールが最内枠を引いてしまった。これは馬群に包まれる可能性が高くかなりのマイナスだ。3.4コーナーで外に持ちだすとしても、馬群をさばくのにかなり脚を使ってしまうだろう。
となると本命はナカヤマフェスタか。こちらは真ん中よりちょい外という絶好のゲートを引きあてた。これなら内外を気にしなくてすむ。強運だ。馬券はここからにしよう。
3連複3連単は伏兵も多く絞りきれない。馬券の中心は馬連にする。相手は最内が心配とはいえ心情的にヒルノダムール。
外国馬は牝馬ながらサンクルー大賞典を勝ったサラフィナ、G1-2勝のセントニコラスアビー。冒険ではあるが以上3点に絞りたい。

---------------



追記──結果──9.11/22.00



私の本命ナカヤマフェスタは4着だった。積極的に逃げてレースを引っぱり、逃げ潰れながらも4着に粘るのはさすがと言える。馬連の軸は外してしまったが、それでも大崩せず掲示板を確保した。これぞ昨年の凱旋門賞2着馬の底力。本番を前に4着は上々の首尾と言えるだろう。
ヒルノダムールは最内枠という不利を克服して2着に来た。これもまた春天勝ち馬の実力である。
本番凱旋門賞を前に、日本代表2頭がトライアルで2着、4着の成績は前途洋洋と言えるだろう。

「ようこそ競馬の聖域へ」金子肇──ラフィアン内部とJRAの横暴を描く


seiiki
「ようこそ競馬の聖域へ」──金子肇──東邦出版

長年、マイネル軍団の総帥・岡田繁幸さんの懐刀として活動し、今は袂を分かったかたの著書。とはいえ今でも岡田さんと個人的親交はあり、共同馬主倶楽部ラフィアンの役職にあったわけでもないので、お金の話も絡まず、さほどどろどろした話はない。

著者が嫌悪しているのは、いまラフィアンを牛耳っているX氏に対するもの。X氏は自分が組織を牛耳るために、競馬業界に金子氏を誹謗中傷した話を流し、岡田さんの近辺にいられないようにしたのだとか。ある調教師は著者を「大恩ある岡田さんを裏切って!」と罵倒したという。競馬業界にはこういう輩が多い。それは私も心底味わった。嫉妬の渦巻く剣呑な世界だ。
X氏が誰かは本文を読めばわかるようになっている。明示されていないが「南関落ちしたマイネルコスモの馬を安く買って馬主をやっている」となれば、すぐにわかる。

岡田さんとの出会い、交友、そのXによってラフィアンの組織が変ってしまった、馬が走らなくなってしまった、という内部告発的なものがメイン。ネットのブックレビュウを読むと「ラフィアン会員は必読」のようなのが多かった。

ラフィアン会員に限らなくても、ここのところ「ラフィアンの馬を預かると、細かな騎乗法までオーナーサイドから支持され、とてもじゃないがやっていられない」と預かるのを拒む調教師が出たりしているので、馬券ファンには興味深い話が多い。
著者は、それをしているのはXであり、岡田さんは騎乗方に指示など出していないと断言している。ここのところは、ちょっとほっとした。



私はラフィアンの会員ではないけれど、岡田さんがビッグになる前から知っている(まだ条件馬のミホシンザンをクラシック馬になると預言して話題になったころだから1985年か)ので、その辺の出世話と思って読むと、なんとも懐かしかった。

この本でも触れられているが、名門岡田牧場から父とケンカして独立した岡田さんが構えた「ビッグレッドファーム」は、ひどい場所にあった。いや場所そのものは交通的には利便だったし、素人の私にはそのことはわからなかった。だが、牧場的には土のひどいところで、三流だったらしい。しかたない。資金がなかったのだから。

私が始めて取材したとき、岡田さんはこのビッグレッドファームしか持っていなかった。ラフィアン結成前で、ガソリン代を浮かせるためにディーゼル車で走りまわっていたころだ。
そこから今は真歌山の牧場を購入し、あの明和牧場さえ買い取ってしまった。隔世の感がする。



著者は岡田さんを批判はしていないが、現在の番頭であるX氏の言動には手厳しい。その種の問題を起こしているのがX氏とするなら、すべては総帥の岡田さんの責任になる。

著者は岡田さんに諫言するが、岡田さんは「でもマイネルキッツが天皇賞を勝てたのもあいつのお蔭だし」とX氏の活動を評価していて噛みあわない。X氏が東京で競馬関係者に大盤振舞(接待漬け)をしていると批判しても、「おれのできないことをやってくれているから」と取りあわない。

ここのところはわかる。岡田さんは一滴も飲めない。私なんかにも、「ほんとなら今夜は静内のどこかで飲みたいんだけど、ぼくは飲めないもので」と申し訳なさそうに言っていた。著者からするとXというのがラフィアンの金をばらまき、関係者を接待漬けしているのは苦々しいことなのだろうが、岡田さんからすると自分のできないことをやってくれている、となるのだろう。



優勝劣敗の世界だから、X氏が失脚するか、ますます権勢を誇るかは、すべて馬の成績にかかっている。
私はただの馬券ファンだからそのへんのことはどうでもいいのだが、ただ調教師が「あまりにオーナーサイドからの指示が強すぎて競馬が出来ない」と預かるのを拒んだというのは大きな問題であろう。調教師は大手馬主であるラフィアンの馬を預かり回転していれば経済的には安定している。それを捨てるほどひどい指示だったことになる。新人騎手の中には、指示通りに乗って負けても(=自分の判断で乗れば勝てたかも知れないのに)、これで次ぎも騎乗できると安心しているのもいるとか。

著者とX氏に関する事実としては、「ラフィアンは1頭1頭の馬の騎乗に関して細かい指示をしすぎる」というのがマスコミでも報じられ問題になっているのだから自明である。
さてどうなることか。



そういう岡田さんに関することがほとんどなのだが、私にとって最も興味深かったのはJRAの横暴だった。
今までにもさんざん見てきた。ただ私は基本的にJRA側の仕事をしていたから苦労はしていない。それでも他人事として、たとえばエロ出版社なんてのが競馬本を出そうとしたら相手にされず、惨めな思いをするのは横で見ていた。JRAというのが「役所」であることはわかっている。高飛車ないやな組織だ。
著者が体験したそれらのことが書いてある。ひどい。読むだけで義憤に駆られるほどだ。役所は腐っている。

そして、とてもいい話として、困った著者を助けるのが、アンカツ、カツハル、後藤という騎手連の侠気なのだ。このエピソードはこの本の白眉だろう。思わず、「よっ、アンカツ!」と声を掛けたくなる。

------------------------------

というわけでひさびに読んだ面白い競馬本だったのだが、最後に意見をひとつ。著者には関係ない。出版社に対して。

あまりに安易な誤植が多すぎる。きちんとゲラチェックをしているのだろうか。校正はどこがやったのだろう。いいかげんすぎて呆れた。せっかくのいい内容もそれによってぶち壊しだった。猛省を促す。

全敗の日──アイビスサマーダッシュ

ここのところ絶好調で今年の通算も一気にマイナスからプラスにもってきた。今週も負ける気などせず、配当で何を買うかとほくそ笑みつつの参戦だった。
今日初めて本格的にWin5を買った。といってもたった16点(1600円)なのだが、いままで一度200円買ったことがあるだけなので私にしては初の本格的参戦になる。 当てる気でいた。

京都10レース、1点。ここは固い。
新潟10レース、4点。荒れるとしたらここ。
函館メイン、2点。ここも2頭のどちらか。
京都メイン、1点。ここは固い。
新潟メイン、2点。自信がないので6頭ぐらい買いたいがそうも行かない。ハズれるとしたらここだろう。

その購入したWin5の単勝にしたがって3連単3連複を組み、馬券を購入して遊んだ。



いきなり京都10レースでダノンスパシーバが負ける。ちっともスパシーバじゃない。これでもうWin5はハズレ。やる気が失せる。3連単スパシーバ1着固定で購入した馬券も当然ハズレ。

新潟10レース。難しいので3連複だけを絞って買った。6番人気のニシノステディが勝つ。Win5にも入れていた。「よし、とった!」と「Excel馬券日記」に貼りつけたオッズを確認すると、ない。Win5の単勝を買った4頭中心にフォーメーションを組んだ。対象馬は6頭。6頭ボックスだと20点。それをフォーメーションで14点に絞った。1番人気2着のマヤノリュウジンは軽視だったから3着候補のみ。抜け目になっていた。この3連複45倍は取りたかった。これ、Win5をやっていず、いつもなら、ぜったいに取っていた馬券。Win5で4頭指名したことと3連複フォーメーションは無関係なのにこんがらがっていた。今日の敗因はこのWin5との関連に尽きる。

函館メイン。いきなりエイシンモアオバーが落馬。ここは固くて安いと読んで、これとランフォルセの1、2着固定3連単5点勝負だからもうこの時点でハズレ。落馬がなかったら当たったはずだ。だが落馬も競馬。ランフォルセが勝ったのでWin5は当たっている。ってもう終っているのだが。

京都メイン。1着ニホンピロアワーズ、2着インバルコ決め打ちで組んだ3連単だが3着のナニワトモアレがない。ハズレ。

新潟メイン。負けが込んでいるので大きく勝負。Win5で指名したエーシンヴァーゴウとサアドウゾを1、2着に、2着欄にエーブダッチマン、シャウトラインを足して3着にはあれやこれやの3連単3連複フォーメーション。なのに3着欄にアポロがいなかった。大損。いたい。先週の儲けをほとんど吐きだした。



京都10レースを2頭指名にして32点買いなら18万のWin5が当たっていた。もう1頭はシースナイプに決まっている。でも実質的初Win5で32点は買いすぎだと思った。4つは当たるのではと読んでいた。ハズれるなら新潟メインだ。だが私の落とし穴は京都10レースだった。まさかダノンスパシーバが、あんなだらしない負けかたをするとは読めなかった。 新潟10レースを勝ったニシノステディが6番人気で、これを当てていたから悔しくはある。

win5-2


もしも京都10レースを2点買っての32点勝負だったら4レース当たっているから、新潟メインでエーシンヴァーゴウかサアドウゾが勝てばWin5が当たるとドキドキしたことになる。これはどんな気持ちなのだろう。もちろん配当がたいしたことないのはもうわかっている。かといって過日のように2万円とかよりは高いのもわかる。サアドウゾが来たら50万から80万ぐらいにはなるだろうからドキドキしたことだろう。やはり一度は経験したいものだ。でもそれぐらいの配当がいいな。「当たればまちがいなく億になる」という重圧に私は耐えられそうもない(笑)。まあそんな馬券は買えないけど。

しかしこのWin5とふつうの馬券の感覚はどう割り切るのが正解なのだろう。
今日実質的にWin5初参加の私は、それに振りまわされ、ふつうの馬券の方に腰が据わっていなかった。
私には両立は無理か。今後やるとしたら、Win5は早めに買ってしまい、それこそもう土曜に買ってしまい、日曜はそれはもう忘れて、ふつうの馬券に専念したほうがいい。ふつうの馬券をやっているときに「これでWin5はふたつ当たったな」なんて思ってしまうのもよくない。忘れる方がいい。



ひさしぶりに締切の迫っているレースを連続してやったものだから疲れてしまった。むかしは開門と同時に競馬場にとびこみ、1レースから全レース愉しんでいたのに。
といって、「三場全36レースを」なんて自慢たらしく言うひとがいるが私はあれはやったことがない。興味もない。目の前で馬を見て競馬をやっているのになんで他所の見えない競馬までせねばならないのだ。あれを自慢するひとでまともなひとに会ったことがない。「自慢のための競馬」になっている。

思えば短かい躁の日々だった(笑)。
これからまたねっとりと俯く日々か。 
今日の全敗で来週はもう勝てる気がしない。金曜日までにどこまで立ち直れるか。 

G1で負けてもお祭だから後に残らない。
今日みたいな負けは引きずる。

============================================

【居直り追記】──まだましなほう?

落胆しつつも反省はせねばと東スポを読みなおしていたら、Win5のコーナーで、「2億円指南」というのは75点買いで3レース的中、東京本紙舘林は81点買いで3レース、大阪本紙松浪は96点買いで3レース、虎石は225点買いで3レース的中だから、16点買いで4レース的中のおれはうまいほうなんだと自己満足。しかしこの遊びは毎週4レース的中を続けようとなんの意味もない。それこそ99回1レースも掠らなくても1回だけ5レース当てたものの勝ち。だからこんな居直りに意味はないのだが。それにしてもニシノステディが目に入らなかったとかメインで本命のエーシンヴァーゴウが負けたとかなら諦めもつくのだが、そうじゃない。京都10レースで2頭買いはあまりに弱気、こんなことに3200円は使いすぎと1600円にしてハズしたという理由がいたい。 これならぜんぜんあたらない方がダメージはすくない。

と言いつつ、早くもふつふつと闘志が湧いてきた。早いなあ、おれ。立ち直るのが。こういう精神構造だから負け続けながらもこんなに長く馬券をやって来たんだろうなあ。
明日は「海の日」。南関は浦和か! よし!!!

セレクトセール好調──またもあの馬主

セレクトセールの売上が増えたことに関して清水成駿さんの意見。メルマガ。「ペーパー・オーナー・ゲイムの活況もその一端を担っているかも知れない。マスコミや一般ファンがどっと押し寄せた」。う~む、POGファンがどんなに押し掛けても売上増に無関係と思うが(笑)。



またもマルチ商法のトーセンや パチンコ屋のサトノが高額馬を買って話題になっていた。
毎度思うことだが、POGファンてのは馬名にこだわりはないのだろうか。私はトーセンやサトノの馬名だけで応援する気が失せるが。

まあ元々他人の持ち馬を自分の馬だと思い込めるひとたちだから、そんな感覚なんてないんだろうな(笑)。
そんなことを気にしてたらPGOなんていう他人の恋人を自分のものだと思ってマス掻くようなことが出来るはずがない。

七夕賞・プロキオンS的中記──3連複で正解

 京都でプロキオンステークス、中山で七夕賞。勝負はプロキオンステークスにした。ケイアイガーベラという絶対の本命がいるだけに馬券が絞りやすい。七夕賞にもキャプテントゥーレがいるだろうって? いや私はキャプテントゥーレは信用していない。勝負はプロキオンステークスの3連複にした。資金分割はプロキオン7割、七夕賞3割。


 ケイアイガーベラを1着固定、2着にナムラタイタンとダノンカモン、3着に4頭入れての3連複9点。ここからトリガミになるケイアイ、ナムラ、ダノンの6.4倍を消しての8点勝負。配当は11倍から90倍。なんとか25倍ぐらいを当てたい。そうするとここの儲けで七夕賞がハズれてもプラスになる。ほとんど元返しの11倍じゃみじめだが、とにかく当てたい。ハズれたくない。
 
 買い目は前日からもうこれで決まりだったが、当日になって3連複に迷い始めた。
 ケイアイガーベラの単勝は2倍を切っている。断然人気。まちがいなく勝つだろう。この馬はお山の大将だ。地元では絶対的に強く遠征に弱い。京都では買い、府中では消して儲けさせてもらった。今回は必勝態勢。確実に勝つだろう。なら3連単だ。1着固定フォーメーションの買い目は10点。断然人気だが3連単なら最低配当でも27倍つく。130倍の万馬券もある。ここは3連単だ。3連単にしよう。

 しかし今までこれで何度も苦い思いをしてきた。直前に3連単に変更し、人気薄が頭に来て外れ、「3連複で充分だった。3連複で大幅プラスだった……」という結果的悔いは山ほどある。一方「3連複なんて地味な馬券じゃなく3連単にしよう。3連単にしてよかった。大儲け!」という結果的大勝は記憶にない。

 迷いに迷い、フジテレビでパドックを見てから最終決断をしようと思ったが、そのことでまた何度も大損をしたことを思い出す。フジテレビの予想を見てよかったことなど一度もない。当たっていた馬券をフジテレビの言うデータとやらで変更してハズれたことが何度もある。くだらんと思う。それでも見たらまた迷う。どうせケイアイガーベラ断然と言うに決まっている。なら迷わないように今のうち買ってしまえと、私はプロキオンステークスと七夕賞の3連複をIPATで購入し、水風呂に飛びこんだ。14時40分。暑いのなんのって。うだるよう。(フジテレビは京都のパドックは映さなかったので結果的に関係なかったが。)

 逃げて楽勝の連覇と思われたケイアイガーベラが止まる。ダノンカモンが交わす。その外から一気にシルクフォーチュン。ケイアイガーベラはなんとか3着に残った。的中。パソコンにかけよってExcelでつけている「馬券日記」を覗く。シルクフォーチュンが人気薄で高配当のはず。3連複8点の中の最高配当が来た。日記に貼りつけてあるオッズでは91倍。結果85倍だったが万々歳。でもよろこびよりもほっとしていた。「3連単にしなくてよかった」とひたすらほっとしていた。直前で3連単に変更してこの結果だったら頭を抱えていた。今まで何度もそれがある。よかった。3連複のままで。しかもこんな好配当だ。

procyon



 これでもう今日の馬券はわたし的には大勝だから七夕賞はどうでもいい。
 3連複フォーメーション。本命はタッチミーノット。2着にキャプテントゥーレ、アニメイトバイオ、3着手広く。これも14時40分に買ってあった。
 
 この馬券は3連単にしようとは思わなかった。そもそも3連単を絞りきれないから3連複にしたのだ。
 ところがラジオを聞きながら馬券日記を書いていたら、評論家がみなキャプテントゥーレ絶対と言うものだから弱気になってきて、3連複1頭軸の欄をタッチミーノットではなくキャプテントゥーレにしようかと思い始めた。
 負けるかも知れないが、逃げ先行したキャプテントゥーレの「3着以内」は絶対のように思える。勝負はプロキオンなので七夕賞の勝ち負けはたいしたことはないのだが、どうせなら当てたい。なら低配当でも確実にキャプテントゥーレ軸で当てに行くか。変更したくなってきた。

 といういつもの弱気を思い直したのは、断然人気のキャプテントゥーレ軸では、3連複であるからして、私の選んだイタリアンレッドとかシャドウゲイトのような人気薄が絡んでも最高配当で73倍しかない。タッチミーノット軸だと、キャプテントゥーレが消えた場合、3連複でも万馬券が何種類もある。300倍まである。勝負レースはプロキオンであり、こちらは小銭の遊びなのだから高配当のあるほうを買おうと、これも変更せず購入して水風呂に飛びこんだ。

※ 

 結果、キャプテントゥーレ沈没。イタリアンレッドが勝って、2着にタッチミーノット、3着にアニメイトバイオ。頭の中でフォーメーションを思い出し、「とったよな!?」とまたパソコンに駈けよる。50倍ぐらいついたろうか。いや80倍? すると3連複131倍。つきすぎだ。よかった、軸を変更しなくて。これも購入直前に軸をキャプテントゥーレにしてハズれたら、いくらプロキオンの勝利でプラスは確定しているとはいえ気分が悪い。ハズれたことがではない。「変更してハズれたこと」がだ。安い配当でもいいから連勝したいと思っていただけに、配当抜きにこの的中はうれしかった。
 
 買ってないのにこんなことを言ったら嗤われるが、このレース、単勝を買うとしたら2頭の牝馬、アニメイトバイオかイタリアンレッドだと思っていた。七夕賞という以外に理由はないが。
 シャドウゲイトやイタリアンレッドを押さえたのは7枠8枠だから。長年やってるおっさんには「七夕賞は7枠か8枠」という、思い込みというかもうトラウマみたいな記憶がある。

 かといって私にはアニメイトバイオやイタリアンレッドを1着固定にして少ない点数で846倍の3連単を当てる才覚はない。もしも当てることが出来るとしたら「本命タッチミーノットの1頭軸マルチ」というヤツだ。でもそれをしたら相手5頭のマルチ60点買いになる。私はこの「本命が3着以内にくればいい」という馬券が好きではない。やはり1着は固定したい。それを買いたくなかったのでフォーメーション3連複にした。すでにプロキオンで今日の勝ちは確定していたから、どうでもいい馬券だった。それが131倍なら御の字である。マルチで60点買いをしたら846倍が当たったではないかという未練はまったくなかった。とにかく今日、私の目はプロキオンに向いていた。七夕賞は附録だ。  
 結局今日は東西のどちらを勝負レースにしても当たったことになる。勝つときはこんなものだ。

 tanabata

------------------------------

 土曜のメイン千葉日報杯。2番人気のマコトギャラクシーが勝ったが、2着に11頭立て(1頭除外)11番人気のトランスワープ、3着に10番人気のベルタリドが来て、11頭立ての少頭数レースなのに、3連複10万馬券、3連単49万馬券の大荒れとなった。
 私はこの人気薄2頭を狙っていたのだが、どう考えても降級馬4頭の争いだろうと、それらにほんのすこし絡ませただけで外してしまった。1番人気ゲームマエストロが本命だったので、それが頭の2、3着に前記2頭というのはもっていた。これでも30万ぐらいにはなっていた。頭に降級馬を置き、2、3着にこれらの馬を置く強気の馬券で行けばひさびさに取れた大万馬券だった。なんとも悔しい。

 しかしこの(3連単はともかく)3連複を当てたとしても、私は日曜のふたつのレースを3連単で太く行ってハズしていたろう。土曜に10万儲けても日曜にぜんぶ吐きだしていた。土曜の負けが反省になって日曜に手堅く行けたのだ。それが思いのほかの高配当となって稼がせてくれた。
 
 土曜に堅実に増やした資金を日曜に注ぎこんでオケラという毎度のことよりも、土曜に負けた分慎重になり、結果的に土曜の負けを取りもどして大幅プラスにした日曜という今回の結果の方がいいのは言うまでもない。
 土曜に増やし、日曜のエルドラドを夢見てお花畑で眠り、日曜に寝苦しい夜(毎週こればっかり!)を迎えるよりは、日曜に勝って熟睡するのがいいに決まっている。今日の晩酌はうまそうだ。何週間ぶりだろう。

============================================

【附記】──東京ダービーの3連複

 書いていて、そういう失敗をした記憶が近々あったがいつだったろうと自分のブログを読みかえした。
 すると大井の東京ダービーだった。
「3連複5点勝負」か「3連単10点勝負」なら的中で、それで充分儲かっていたのに、絞って儲けようと「3連単5点勝負」にしてハズしている。今回当てられたのはこの辺の反省がもとになっている。思ったよりバカじゃないな。いやいや大損こいてる馬券なんてのを40年近くもやってるだけでじゅうぶんオオバカか。 

ダービーの映像に馬場対木村

ちょっと確認したいことがあり{Youtube}で懐かしのダービーを見た。 タケホープ、オペックホース、ミホノブルボンと続くそのあとに、なぜか「ジャイアント馬場対ラッシャー木村」が。 こういうことってなにがどうなって起きるのだろう。愉しいからいいけど(笑)。


derby

宝塚記念トリガミ記──一日の収支はプラスだけれど……

なにもかもがうまくいったような、じつはすべて最悪の展開だったような、よくわからん私の宝塚記念馬券話。



 予算が1万円しかなかった。話にならない。正確にはジャパンネットバンクに手数料を取られるので9800円だ。
 とはいえ資金難は毎度のこと。これを土曜日に増やせばいいのだ。だが勝負レースが見つからない。
 やりたいのは中山メインの船橋ステークス。狙いはサクラミモザ。そろそろ勝つ番だ。でも相手がわからない。人気馬でいいと思うが大波乱もあるだろう。3連単フォーメーションを組んでみるが、なにか抜けているような気がして不安になる。なら単複か。8.6倍ある。複勝は2倍から3倍。全額単勝と言いたいがそこは慎重に。単勝3千円、複勝7千円でどうだ。勝ってくれると4万円。ほどよい宝塚記念資金になる。複勝だけ的中だとほとんど元だが勝負を明日に持ちこせる。

 パソコンの前で勝負か否かと唸っていたが購入に踏みきれないままファンファーレを聞く。そして直線でのあの事故。脚がぶらんぶらんになっていた。すぐに薬殺だろう。なんとも痛々しかった。
 買っていたら馬券はハズレ。宝塚記念が出来なくなったが、それ以上に後味の悪い思いをしたろう。大好きな馬が命を断たれるのに、馬券がハズれたことを怨んでしまうからだ。あの脚いろなら勝負になっていた。頭もあったろうし、複勝はぜったいに固かった。なのになんで事故を起こすのだ、よりによっておれが勝負をしたときに、と恨めしく思ってしまう。買わなくてよかった。すなおに手を合わせられた。



 日曜のどれかで資金を増やさねばならない。
 候補は中山9レース、汐留特別。阪神10レース、尼崎ステークス。どちらも大本命がいて少頭数。100倍程度の3連単でも500円当てれば5万になる。それが狙いだ。
 ふたつにひとつ。迷った末、勝負は汐留特別にした。降級の本命馬ヒシカツジェームスがいる。断然人気。頭はこれで決まりだ。この時期の競馬は現級で頭打ちの馬が降級して人気になり、それでもあっさり勝つ。連続二桁着順の馬がだ。ヒシカツジェームスは現級の1000万条件でも3着、5着、2着2着ときわどい勝負をしている。ここは楽勝だろう。1着固定の3連単にする。

 狙いは大井の御神本が乗ってきたマルタカシクレノン。戸崎、御神本、張田、南関の騎手が乗ってきたら狙える。6番人気もほどよい。ヒシカツジェームス1着固定、マルタカシクレノン2、3着固定の3連単。万が一を思い2頭軸の3連複も買う。宝塚記念が出来るかどうか、ここに懸けた。ハズレたら見学になる。そうなったらそうなったで焼酎でも飲みながらテレビ観戦しよう。
 ラジオ日本で聞いた。ヒヤッとした。御神本が勝ちそうになったからだ。2、3着でいいのだ、エビナ、早く差せと祈る。
 なんとか届いたようだ。いやはや参る。それでも、これで宝塚記念が出来るとほっとする。すこし残念だったのはオッズ確認を午前中にしたものだから、そのときヒシカツ、マルタカ、コスモソーンの3連単は220倍あり、10万越と思ったら130倍まで落ちていたことだ。ともあれ131倍の3連単500円、30倍の3連複千円的中で資金は9万を超えた。これでやっと宝塚記念を楽しめる。



 もうひとつ幸運があった。
 このレースで勝ったから阪神10レース、尼崎ステークスはもう勝負する必要はない。もともと宝塚記念以外はやりたくなかったのだ。資金が5万もあれば午前中に買ってしまい、昼から酒を飲みつつ宝塚記念を愉しみたかった。それがないから、資金を増やすための苦慮の策としての勝負だった。
 それでも1万が10万近くになったのだからイケイケで勝負かと思う。勝つのは九分九厘1番人気のカワキタフウジンだろうが、2着3着もある。よって3連単フォーメーション。3-3-6の24点買い。千円ずつ買ってみようかと思う。乗ってるときはイクベシなのだ。配当も充分にこれで勝負になる。汐留特別とこの尼崎ステークスのどちらで勝負するかは最後まで迷った。もしも尼崎ステークスの発走が先だったら、こっちをやっていた可能性は高い。


 勝ったのは福永のマゼラン。これは頭に入れておいたが、武豊が絶妙の逃げで2着に粘った。ワンダームシャは無視した馬だ。1番人気カワキタフウジンは3着。こちらを勝負レースに選んでいたら大外れ。宝塚記念は見学だった。

 汐留特別で稼いでいたから、ここを買ってハズれてもたいしたことはなかったが、本番への志気に影響する。ハズれるレースに手を出さず、勝ったまま宝塚記念を迎えたのはいい気分だった。
 土曜に勝負しなかったこと、勝負に汐留特別を選んだこと、尼崎ステークスを買わなかったこと、幸運が続いている。宝塚記念はもう的中した気分だった。



 今年の宝塚記念は「女王ブエナビスタ対最強4歳世代の対決」と煽られている。

 数日前にもう馬券は決めていた。どの馬から買おうかと考えている内に答が出た。好きな馬を応援するという基本路線だ。スポーツ紙を読んでいると「ブエナビスタに昨秋の充実はない」と下り路線の評価が目立った。一方4歳勢は最も充実する「4歳秋(むかしの5歳秋)」に向けて上昇一途だ。中でもルーラーシップの評価が高い。名血が本格化したと。


 たしかにあの金鯱賞は強かった。本来ならこれを本命にしてブエナビスタは2着3着づけが正解だろう。あるいは消しもありだ。でも「好きな馬を応援する」の原点に戻れば、私はダイナカールが嫌いだったし、その娘のエアグルーヴも応援していなかった。ここでルーラーシップを本命にするのは気が引ける。

 ブエナビスタは、あの「伝説の新馬戦」こそ観戦のみだったが、2戦目からは常に3連単1着固定で馬券を買ってきた。その記録もヴィクトリアマイルの日、IPATのIDを忘れるという大失態で途切れてしまったが、今回もそれで行くのが筋ってもんだろう。
 馬券を当てたくて「3連単ブエナビスタ2着づけ」を買おうと思ったことが何度もある。それまでのブエナビスタ惜敗レースもそれを買っていれば当たっていたから、その誘惑は強烈だった。それをなんとか拒み続けてここまで来た。ここでぶれたら哂われる。ましていま昨秋の力はもうない、と落ち目を言われているのだ。ここで応援しなかったらファンじゃない。数日前からいつものよう「ブエナビスタ1着固定3連単」で行くと決めていた。

 土曜夕方。東スポを買う。清水成駿さんが「ルーラーシップ本命。ブエナビスタは限りなく無印に近い△」と予想していたので益々自信を深める。ブエナビスタ本命、ルーラーシップは限りなく無印に近い△だ。
 相手は手広く8頭。56点買い。トリガミもあるがそれは覚悟の上。勝つのはブエナビスタだが、ルーラーシップ、エイシンフラッシュ、トゥザヴィクトリー、ローズキングダムの最強4歳勢以外でも、アーネストリーがいる。ナムラクレセントがいる。ハートビートソングやトーセンジョーダンが来てもおかしくない。
 これを千円ずつ買い残りは3連複フォーメーションをブエナビスタ中心に組んだ。たいしてつかないので3連複だけの的中だとトリガミになるが先程の汐留特別でのダブル的中のような例もある。昨日までだと買い目は同じでも100円ずつだった。汐留特別的中のおかげで千円単位になったのがありがたい。
 購入したのは14時半。急いでつまみを作り、酒の用意をしてテレビの前にすわる。



 結果、アーネストリーが勝ちブエナビスタは2着。3着エイシンフラッシュ。
 20倍の3連複が千円的中した。9万5千円買って2万円の払戻しだから大トリガミだが、元々は1万円だった。一日の収支では1万円のプラスになる。それはまあそうなんだけど……。


 ブエナビスタの馬券を買えるのもあと3戦ぐらいか。ずっとこの買いかたをしよう。もうトウカイテイオーの時のような後悔はしたくない。損得ぬき。意地だ。たとえそれで金銭的に損をしても時が経てばそれは豊潤な香りをはなつ想い出となる。それでいい。

意外な好評──【木屑鈔】の競馬文章──石川喬司批判?

私は、政治的なこと、私的なことを書く【木屑鈔】と、競馬のことだけを書く、ここ【競馬抄録玉】、テレビ番組や藝人について書く【芸スポ萬金譚】と、みっつのブログを使い分けています。
政治的なことを嫌う競馬ファンもいるだろうし、逆もまた真でしょう。おおむね「この割り切り」は支持されていると思ってきました。

ところが、「きっこの日記」という奇怪なものについて書いた政治的文章の【木屑鈔】の一部が、競馬ファンに評判がいいようなのです。たくさんの賛同のメールをもらいました。バカですので浮かれます。
そんなわけで、ここしか読んでいないかたのためにお知らせする次第です。私はたいしたことを書いたつもりはありませんが、競馬を知らないひとが面白いと言ってくれたので、もしかしたら競馬ファンにも受けるかなとあさはかな期待をしています。もしかしたらハズレかな?

http://blog.livedoor.jp/moneslife/archives/cat_10048167.html 

どうやら競馬ファンが愉しいのは最後の【補記】の部分のようです。
楽しんでいただけたらさいわいです。

グランプリボス、8着!──セントジェームズパレスS

 「セントジェームズパレスS・G1」(14日・英アスコット)

 若き日本のマイル王は規格外の王者に跳ね返された。欧州のトップマイラーが集う大舞台で、デムーロ騎乗のグランプリボス(牡3歳、栗東・矢作)は8着に敗退。序盤は好位を追走したが、最後の直線で脚を伸ばすことはできなかった。矢作師は「ニューマーケットでうまい調整ができたかなと思ったが、リラックスし過ぎているかなという感じもあった。ファイトすることなく、反応しないまま終わった」と悔しさをにじませる。優勝はフランケル(牡3歳、英・セシル)でデビューから7連勝となった。(デイリースポーツより)

--------------- 

 いまニコニコ動画で見た。リアルタイムで見られることを知らず、友人のメールで知り、1時間遅れで見た。
 アスコットの深い芝で、よくがんばっていた。お疲れ様。どこも悪くしていないといいけど。先行したので何度も「グランプリボス」という名が呼ばれてうれしかった。

 私が自分の足で歩いてヨーロッパの芝の深さを知っているのはイギリスのアスコットとフランスのロンシャンぐらいだが、とにかくもう日本の芝とはぜんぜんちがっている。
 そのことでいつも思うのは、欧州の馬は日本の硬い馬場がこわいだろうということだ。欧州勢から抗議されてJC前日にコースに水を撒いて軟らかくし、それをファンには知らせないなんてJRAのやりかたは言語道断であり、初めてそれを知ったときは怒り心頭だったのだが、自分の足で彼我の差を知ってからは、気持ちとしてはわかるようになった。とにかくちがいすぎる。あれでは「馬が壊れる。こんなところは走らせられない」とゴネる気持ちもわかる。
 着順は、勝負にならないとわかった時点でもう追うのを止めていたからたいしたことではない。きっと故障もない。



 海外に挑むホースマンはえらいと思う。
 タケシバオーもスピードシンボリも無理して挑む必然性などなかった。
 日本で賞金を稼いでいれば安泰だったのだ。

 完璧な成績により今でも評価の高いシンザンとその関係者だが、シンザン陣営には危険を冒してまで日本代表として海外に挑む気など毛頭なかったという批判が存在している。昭和40年代にそれを読んだときは納得した。納得したからこそ敢えて挑むシンボリに感動したものだ。



 海外に挑む利はさほどない。それは今もかわらない。
 世界一賞金の高い日本で稼ぐのが安全で確実だ。
「スマートファルコンする」のがいちばん効率がいい。

 日本で的鞍を選んで賞金を稼ぎ、安全な道を歩めば、サクラバクシンオーの後継者として種牡馬になることもほぼ確定しているし、 なんの問題もなかった。
 なのにグランプリボス陣営は茨の道を選んだ。
 この時期に渡英し、 イギリスのチャンピオン・フランケルに挑んだ陣営の勇気に、心から敬意を表したい。

 競馬の回転は早い。しかもいまはグローバルだ。
 やがてフランケルの仔とグランプリボスの仔が対戦する日も来よう。


JRAから振りこみがありました!

ジャパンネットバンクからメールが来た。
「JRAから振りこみがありました」とある。
昨日購入したエプソムカップもCBC賞もハズレなのにどういうことだろう。

もしかしたら買い間違えたのか。
CBC賞は3着の①番のタマモナイスプレイを買っていずハズレた。
でも②番の岩田エイシンタイガーは買っていた。
同じ白帽子だ。隣だ。もしかしてクリックまちがいでタマモを買ったのか。
とすると3連単11万馬券を500円的中で5万5千円。

あるいはエプソムカップで、1着3着固定のあいだに入れた5頭で、2着の欄に消した⑦番エーブチェアマンをまちがって入れたのか。とすると130倍を千円だから13万。
でも⑦番の周囲は買っていないからこのまちがいはないだろう。とするとやはりCBC賞の方だろうか。
レースのときも白帽子ががんばっているのを見てかんちがいしたほどだ。これはありうる。
ちょっとドキドキしながらJNBにログインして振込金を確認した。



80円だった。
土曜は馬券をやらなかった。
日曜はやる気満々で1レースから始めた。
運試しと馬連3点、馬単2点、100円ずつ500円だけ買ってみた。
馬連470円、馬単910円が的中した。1380円の払い戻し。幸先良し。
これを転がして大儲けだと2レースを1300円買った。ハズレた。
その端数の80円のようだ。

土曜の朝、ディスプレイの一台が壊れた。デュアルディスプレイがシングルになった。
競馬を楽しむには狭すぎる。つまらなくて、そのあと馬券をやめてしまった。
午後、ファミマに行って入金し、東西のメインを楽しんだ。
朝、1、2レースをやったことを忘れていた。

---------------

I-PATを初めて4年になる。
JNBはそのために開設した。
競馬以外にまったく使うことはなく、入金もおろすのもみなカードとATMでしていた。
つい先日、友人に借金を返す際、ネットで振りこむという方法を覚えた。便利だ。手数料も安い。
そのとき初めてIDやパスワードを設定してログインした。
「入金があったときはメールで知らせる」にチェックを入れた。
そのことで起きた珍事だった。

これをずっと前からやっているひとには、日曜の夜にJRAから100円以下の端数が振りこまれてくるのはお馴染みの出来事だったろう。私もそれをしていれば何百回も送られてきていたメールだった。
買い間違えて的中などあるはずもないのに、貧すれば鈍するでつい期待してしまった。
80円を見て赤面した。書いてるだけでもういちど赤面する。

グランプリボス讃歌──続くユタカオーの血

プリンスリーギフト系テスコボーイの血は、トウショウボーイからミスターシービーの流れが途絶えてしまい、残る期待はサクラユタカオーのみになっている。

ユタカオーの血を継ぐのは安田記念馬エアジハードとスプリンターズS二連覇サクラバクシンオー。
エアジハードからの流れは、父と同じ安田記念を勝ったショウワモダンが引退して途絶える。

サクラバクシンオーも内国産種牡馬としては記録的な成功を収めたが、G1馬は高松宮記念を勝った昭南姦婦(すごい誤変換だなこれ、シンガポールの淫乱女か)しかいず、途絶えるのは目前かと思われていた。



バクシンオーの死ぬ年にグランプリボスが出現した。
朝日杯当時ですら長いのではと懸念され低人気だった。
見事に勝ったが、それでも早熟2歳の典型であり、デムーロの腕もあり、けっきょくはスプリンターなのではと思われていた。しかしNHKマイルカップも勝って実力を証明する。
スプリンターではない。最強のマイラーだ。
完勝しているリアルインパクトの安田記念勝ちでさらに価値は高まった。
そして言われるのは母父サンデーの底力。距離の融通もここから来ているのだろう。
種牡馬としての価値は確定した。



イギリスのセントジェームズパレスステークスは6月14日。 
結果などどうでもいい。無事に帰国して種牡馬になって欲しい。
オールドファンにはこの血統は大事なのだ。

東京ダービー敗戦記──ここもまた社台──ロジータの思い出

1番人気クラーベセクレタが二冠達成。鞍上は安田記念を勝ったばかりの戸崎。調教師は毎度お馴染み船橋川島厩舎。

牝馬の二冠は昭和63年(1988年)のロジータ以来。
スポーツ紙がみな「22年ぶり」としか書いてないことが不満。ロジータの名を出してくれ。

秋に三冠を達成したロジータは、オールカマーを経てJCに挑戦する。
全15戦すべて野崎騎手が手綱を取った。
JCのパーティで野崎騎手に話をうかがったことが懐かしい。
当時、野崎騎手は無名の若手だったから、ロジータの活躍とともに乗り代わりの話があったのではないかと訊いた。一度もなかったと誇らしげだった。
ロジータは、ホーリックスとオグリキャップが世界レコードで駆けたJCで15着最下位。それも14着と大差だった。

が、そのあと南関の有馬記念・東京大賞典を勝ち、引退レースでは、2着に8馬身差の快勝。有終の美を飾って繁殖入りした。





成績表は長年お世話になっている「優駿の蹄跡」よりコピーさせて頂きました。感謝。





地方競馬の愉しさは父の名にある。今回もブラックタキシード、アメリカンボス、ダイタクサージャン、ノーリーズン、スマートボーイ、イーグルカフェと、中央ではあまり見かけない懐かしい名に、現役時代を偲んだ。



2001年の有馬記念は、マンハッタンカフェ、アメリカンボスで決まって大穴。9.11からの連想でアメリカ絡みなのだと、480倍の馬連を1万円取った友人がいたっけ。

私はあのワールドトレードセンターにジャンボジェット機が突っこむ衝撃の映像をバンコクのネットカフェで見た。現実世界の出来事とは思えなかったことを今も覚えている。




クラーベセクレタの父はトランセンドと同じワイルドラッシュ。アロースタッド繋養だ。

日高のちいさな牧場生産と思いたいところだが、しっかりノーザンファーム生産、馬主はサンデーRなのだった。地方競馬は騎手の勝負服で走る。もしも馬主の服だったら、羽田盃も東京ダービーも中央でおなじみのあのサンデーRの勝負服なのだ。


同枠のファジュルは照哉さんの馬だし、零細牧場零細馬主の場だった地方競馬も社台色に染まりつつある。南関の賞金は高いから採算が取れるのだろう。デムーロ弟がイタリアより南関の方が賞金が高いと言っていた。もっとも欧米は騎手の取り分は10%が多いから騎手にとっては同じぐらいか。


南関の社台進出はべつに狙ってしているのではなく、ふつうに経営をしていたら、いつのまにかそうなっていたということなのだろう。それだけ力がずば抜けている。

ダンスインザダークやゴールドアリュール、ステイゴールド等の社台の馬をもっていた山野浩一さんも最近は南関の馬主をやっているようだ。


優勝劣敗は競馬の基本だからそれでいいのだが、日高の弱小牧場生産の馬が南関で連戦連勝、中央馬に挑戦! という図式が好きな身には、この現状はすこしさびしい。


南関で近年やたら目立つのがマイネル、マイネ、コスモの冠号だ。馬名は同じでも馬主がちがうから、中央で頭打ちとなった馬を安く(失礼)譲り受けて使っているのだろう。これまた大量に生産しているから当然の帰結か。




馬券は、頭が固いので(これは〝時代遅れ〟とか〝融通が利かない〟という意味ではなく)、2着に不良馬場の羽田盃で2番人気6着のキスミープリンス(今回も2番人気)を固定しての3連単5点。一瞬、万が一を思い3連複にしようかと思った。オッズを見ると5点だから勝負になる。頭が固いのに3連複はあまりに弱気と、それを振りはらって3連単勝負。

キスミープリンス3着でハズレ。3連複15倍で充分だったと悔やんでも後の祭り。

キスミープリンスを3着にも固定した3連単を追加して10点勝負なら当たったのだが、そこまでして43倍を当ててもしょうがない。なら3連複にすべきだった。大事なのはつまらんこだわりではなくプラスに出来るかどうか。3連複5点勝負でも最低でも7.5倍あったからトリガミもなく、それでいいのだった。でも10-6-9の3連単は130倍あったし、配当の魅力に負けた。

3連単10点か3連複5点なら当たっているのに、当たらない3連単5点に行くあたりが馬券下手の真骨頂。













神戸の友人に当たったかとメールしたら、なじみのない馬ばかりなので買わなかったとの返事。その代わり明後日の東海ダービーは買うとか。友人は名古屋の大学を出ているのでいまも地元の園田より名古屋や笠松好き。
岡山にもどった知人が今も南関ばかりしている。地元の競馬はやらない。東京で競馬を覚えたから南関がいちばん身近なのだ。〝青春の街〟の存在は大きい。

私は十八まで育った茨城の田舎のあとは東京だけ。青春の街は渋谷。
関西にも何年か住んでみたかったと、このごろになって思う。
同志社や立命館を受けてみたい気持ちがあった。
あちらの大学に行っていたらどんな人生になっていたのだろう。

ただ、どんな人生になろうと馬券好きにはなっていた。

私はこどものころから「トラとライオンはどっちが強いか?」のような話が好きだった。「本気になったら象がいちばん強いらしい」なんて話にわくわくした。その延長として大相撲やプロレスが好きになっていったから、どんな人生を歩もうと必ず競馬には関わっていた気がする。

リアルインパクトの出自──サンスポの意味不明文章

セリで売れのこったリアルインパクトがキャロットファームの募集馬になるいきさつ。
サンスポの記事。
http://www.sanspo.com/keiba/news/110606/kba1106060509009-n1.htm

売れずに主取りになったリアルインパクトのことを「勝己さんと手嶋代表」が一緒に嘆いているところに堀調教師が通りかかり「ウチで預かりましょう」ということになる。そういう流れ。
このキャロットクラブ代表の手嶋さんが勝己さんと一緒に売れのこったことを嘆いているというのが不可解。なんでクラブ馬主の代表がノーザンファーム生産馬が売れのこったことを嘆くのか。どうにもわからない。



一方のニッカンの記事。
http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20110606-786340.html

こらちは自信のあった馬が売れのこり憤慨している勝己さんの横を通りかかった「手嶋代表と堀調教師」が、だったらキャロットの募集馬にして堀厩舎であずかりましょう、となったという話。すんなりわかりやすい。正解はこちらだろう。



おそらくサンスポの記事は、勝己さんと手嶋さんが慶應の同窓であり長年親交があることを強調し、3歳馬初の安田記念優勝を生産者とオーナーの二人三脚という視点で捉えようとするあまり、空回りして意味不明の文章になったのだろう。

ふたりの仲を「竹馬の友」と書いているが、このことばも不適切。お二人は三十年来の親友だが親しくなったのは成人してからである。意味を知らないのだろう。なんともお粗末な文章だ。誰が書いたのだろう。ネット記事なのでわからない。紙面には署名があるのか。



サンスポは、岡部騎手が引退するときに名指しで感謝のことばを述べたほど競馬報道には熱心だった。今も競馬が一面になることは一番多いように思う。とはいえオークス前にでっかい活字で「ダイナカールにフケ!」なんてアブナイ記事を載せたこともあったが。
でも近年の競馬報道の量と質では、あきらかにニッカンの方が充実している。客観的に両紙を読んで、そう思う。その辺の差がこの記事にも出た気がする。

===========

【補記】──キャロットファームは牧場?

2ちゃんねるの「芸スポ速報」に、この話題があったので読んでみた。何人かが私と同じようにサンスポの記事は意味不明と首を傾げている。そこであるかたが「キャロットファーム代表とあるから生産者と勘違いしたのだろう」と推測していた。

なるほど、これならサンスポの記事が理解できる。リアルインパクトはキャロットファームという手嶋さんが社長をしている牧場で生産した馬なのだ。勝己さんはディープインパクトという自信の種牡馬を提供した。手嶋さんをそれをつけてキャロットファームでリアルインパクトを生産した。自信のある出来だった。なのにその馬が売れのこった。それなら一緒に嘆いていたこともわかるし、通りかかった堀調教師が「ウチで預かりましょう」となった経緯も理解できる。

しかし言うまでもなくキャロットファームはクラブ馬主の名であり牧場ではない。もしもこの推測が当たっていたら書いたひとは競馬記者失格となる。だけどいくらなんでもサンスポの記者がそんな初歩的なまちがいはしないだろう。だがそう解釈するとこの意味不明の文章に筋が通り理解できるのだ。まさかとは思うが。いずれにしろひどい文章である。こういうのは、これを載せてしまうデスクの責任だ。

アイアムアクトレス・ダイナアクトレス

ユニコーンステークスを勝ったアイアムアクトレスの名付け親は川島なお美なのだとか。
サンスポにあった。
まあ名付け親と言っても冠号のアイアムにアクトレスをつけただけだ。
こういうのも名付け親って言うのか。
重賞勝ちに、馬主の堀さん、かつらが浮くぐらいよろこんだろうな。

堀さんの息子の嫁は照哉さんの娘だ。
これからいい馬を回してもらって重賞を勝ちまくるのだろうか。
アイアムアクトレスも社台生産だ。

馬名ならぬ人名で言うと、加藤紘一の名は八紘一宇からきている。
堀紘一さんもそうなのだろうか。



アクトレスと言えばダイナアクトレス。
名付け親は南田洋子だった。
一口馬主でもあった。
正しくは南田洋子が一口もっているからアクトレスとつけたのだろう。
毎日王冠で口取りをしていた。 

JCでは日本馬最先着の3着に来た。
後に孫のスクリーンヒーローがJCを勝つ。

若い頃の南田洋子はきれいだった。
惚けた老後は見たくなかった。
それを公開して批判された長門裕之も故人になった。

ここを読んでいるひとには、ダイナアクトレスの現役時を知らないひともいるのだろう。
調べたら、ダイナアクトレスは28歳で健在のようだ。うれしくなった。

武騎手、3400勝おめでとう!

東京10レース、湘南ステークスで武豊騎手が3400勝達成。
1番人気ランリョウオー。
十八番のイン突きで4コーナーを回る。
直線、内に閉じこめられたかと案じたが、じっと我慢。
慌てず騒がず外に持ち出すと、きっちり抜けた。
見事な騎乗。
ディープスカイを負かしたウオッカの安田記念を思い出した。



盛り上げたのは、逃げたテイラーバートンと2番手につけたリーチコンセンサス。
ともに人気薄。しっかり3着、2着に残った。 

武豊3400勝に花を添えたのは、ウィリアムスと岩田。10番人気、11番人気。

3連単21万馬券も騎手で買えば簡単な結末。



今年のオークスには、武、岩田、福永、横山がいなかった。
みな京都で乗っていた。

やはり、いてくれないと困る。

武豊健在を確認したレースだった。

ダービーでひと区切り!?

限られた知りあい向けにひっそりやっている固定読者だけのブログなのだが、ダービー週はいつもの3倍のアクセスがあった。(といま知った。)
それだけ「ダービー」で検索して楽しむひとが多いということなのだろう。
見知らぬひとがそれだけやってくるのだから、ダービーってすごいんだなと、そんなことからも思った。

かくいう私も、週に一度ぐらいしか書きこまないのに、この週は何度も書きこんだ。CMのことや馬主がテーマだが、いま確認したら五つも書いている。これは珍しい。私にもいくからお祭感覚があったのか。



ちなみにこのブログに来る見知らぬひとの「検索キイワード」というものは、もう一年以上圧倒的に「細江純子」である。 ライブドアブログに「検索キイワード」という項目があることを知ったのが一年前だった。以来、月に一度とか思いついたときにチェックするのだがずっと細江さんだ。

私が細江さんのことを書いたのはずいぶん前に一回切りだし、細江さんのファンが来ても楽しめるものかどうか判らないのですこし罪の意識もある。
「美人でもないのに競馬マスコミで人気があるのが不思議だった。でもフジテレビに出るようになったら頭の回転の早さが見えてなぜ人気があるのかわかった」というような中身で、私としては誉め言葉のつもりだが彼女の容姿のファンなら不快になるひともいるだろう。
そういえばそのころはまだコメント欄を開いていた。気味の悪い書きこみがあったので閉じたのだった。



ダービーでひと区切り、のつもりで書いてみようと思ったのだが、ダービーでひと区切りとするPOGをやっているわけでもないし、生産者でもないし、私はごくふつうの「有馬でひと区切り派」なので、うまくまとまらない。だって心は早くも安田記念に向かっている。春競馬だと宝塚まで終る感覚はない。
というか、競馬ファンらしき若者が「やっぱダービーだよね。ダービーが終るともう一年が終った気がして脱力しちゃうよ」と話しているのを耳にすると、ほんまかいな、といつも苦笑する。

ダービー馬の馬主──馬主の素生──トーセン考・補稿

一昨日ここにトーセンの馬主のことを書いたら、友人が「ブログを読んだので言いにくいのですが、ぼくはトーセンレーヴが本命で」というメールをくれた。そんな遠慮をされても困るのですこし補稿。



私が「ダービー馬と馬主の素生」について初めて考えたのは昭和53年のサクラショウリだった。 
馬主は在日朝鮮人でパチンコ屋や焼肉屋を経営する全演植さんである。
そういうひとの馬がダービーを勝つだろうかと考えた。

昭和49年の桜花賞。1番人気のサクライワイが敗れた。
サクライワイが大好きだった私は、敗れたとはいえ2着だったから馬券は取ったけれど(当時は枠連のみ)、周囲から聞こえてきた「朝鮮人馬主は大レースは勝てないんだよ」が気になった。
なおサクライワイを破って桜花賞馬になったのはタカエノカオリ。鞍上は武豊の父親。

朝鮮には南北があるが、全さんは悪名高い北の方だ。
多額の送金をして貢献しているから、金日成の覚えめでたく、数少ない「北朝鮮へフリーパスで入れる在日朝鮮人」として名高かった。(これは後に知った智識。昭和53年のサクラショウリの時、私はそこまではまだ知らない。)

日教組の教育で当時自虐史観(そんな言葉はまだなかったけれど)に染まっていた私は、「朝鮮人馬主だから八大競走は勝てないなんて話があるか!」と義憤にかられ、予定通りサクラショウリから行ってこのダービーを当てた。
2着に超人気薄のアグネスホープが来た。サクラショウリは2番人気。今なら馬連馬単大万馬券である。だが枠連しかない時代。アグネスホープは1番人気バンブトンコートの同枠馬だった。結果的には1、2番人気で決まった低配当。1、2着ともパーソロン産駒。3着にも人気薄のカンパーリが来た。鞍上は福永祐一の父ちゃん。これ、3連単があったらとんでもない大穴だった。

私はこのとき北海道の別海から中標津方面をギターを担いで歌い回っていた。馬券は電話で友人に頼んだ。北海道の片隅で観たダービーは思い出深い。 まったく意識していないアグネスホープが来て、うがあハズれたあ!と焦ったが、同枠代用と知ってほっとしたことを今でも覚えている。でも安いので儲からない。
あのころは貧しくても馬券はいつも千円単位だった。というか渋谷場外なんて普段は500円単位、大レースの時は千円単位になってしまい、千円でなきゃ買えない。JRA(当時はNCK)も、貧乏人は買ってくれなくてけっこう、というような態度だった。
200円(最小単位)で買いたかったら後楽園までゆかねばならなかった。30年以上経った今、100円単位で買っているのが不思議な気がする。



サクラはそのあとサクラチヨノオーでもダービーを勝つ。サクラユタカオーで天皇賞も勝つ。サクラスターオーで皐月賞と菊花賞も勝つ。私の『優駿』の初仕事が「サクラユタカオーの故郷藤原牧場」だったのも何かの縁か。朝鮮人馬主は八大競走は勝てないがウソであることがよくわかる。

ダイワメジャー、ダイワスカーレットのダイワの馬主も在日朝鮮人のパチンコ屋だし、その他、素生のアヤシイ馬主はいくらでもいる。天皇賞を連覇したスーパークリークの馬主なんかも問題ある人だった。近年で言うならカイタイオーの馬主だって同じようなものだ。
ペルーサやカジノドライヴに代表されるように、いま高額馬を買う景気のいい馬主はみなパチンコ関係だ。そもそも競馬なんてそんなリッパなものではない。競走馬になれず殺されて行く仔馬を見たらきれいごとなんて言えない。世の競馬ファンは競馬の裏側を何も知らないままロマンを語っている。と、競馬の現実と裏面を語り始めると際限がないのでここは抑えるとして。

大レースの勝ち馬と馬主の素生は関係ない。それはもう何十年も前に証明されている。それがまた中央競馬の公明正大な点でもある。
そしてまた私自身も、サクラショウリの時から、もうそんなことにはこだわらなくなっている。



トーセンの馬主はマルチ商法でボロ稼ぎし、金にあかせて高馬を買い漁っている。なのにまだG1を勝てない。
注目の名血馬トーセンレーヴのデビュー戦の時には競馬番組に登場し、キンキラキンの豪邸で、「もう馬で何十億円損したことか、ガッハッハ」と高笑いした。

どうにもこのマルチ商法という商売と、節操なく高額馬を買い漁る姿に一競馬ファンの私は反感を持つのだが、それはたぶん貧乏人の僻みであり愚かなことであろう。
生産者からJRAまで競馬業界にとっては、金を使ってくれるありがたい馬主さんなのである。トーセンの馬主がG1を勝つ舞台は整いすぎるぐらい整っている。むしろシャダイやJRAは「今後も金を使ってもらうために、なんとかトーセンさんに勝ってもらいたい」と思っているだろう。「いい馬主」とは「いっぱい金を使ってくれるひと」なのである。氏も出自も関係ない。

だから馬券はトーセンのワンツーだってあるだろうし、前記した私のような考えは意味を成さない。



それでもやはりこだわってしまうのは、この馬主の姿勢に美を感じないからだ。
たとえばメイショウの馬主は、日高の弱小生産者の馬を多数買っている。1千万円にも満たない馬が多いが、生産者はみな感謝している。その中からメイショウサムソンのような大物が出た。なんだか我が事のようにうれしかったものだ。テイエムも同じく。
サクラも、熱心にそういう形の活動をしていた。とても評判のいい馬主だった。
シンボリでもメジロでも、そこには競馬人としての姿勢があり美があった。
対してこのひとは、社台の高馬を金にあかせて買いまくっているだけである。

だが、しかし、今時G1を勝ちたいと思ったら「社台の高馬」が一番の近道だ。
やっていることは正しい、となる。



トーセンレーヴが姉と同じくサンデーRの馬で、おしゃれな馬名だったなら、まちがいなく私の本命だった。
青葉賞を負けて、連闘でプリンシパルに出て来て勝ったという前代未聞の道程からも、鼻息荒く応援していた。
同時にまたブエナビスタが兄と同じくアドマイヤの冠号だったらこんなに好きにはならなかったとも思う。
これは私がPOGをやらない理由のひとつだ。

さて、どうなることか。

私の本命とトーセンの2頭、誰かとアトサキでもやりたい気分である。

JRAのCM批判──トウカイテイオーのダービー篇──「父のプレッシャー」という切り口は変

ミホノブルボンを起用した皐月賞のCMを、それまでのがあまりにひどかったものだから、絶讃してしまった。
しかしトウカイテイオーのダービーバージョンを見てると、むしろ白けてくる。つまらない。誉めてしまったことを今は悔いている。



まず、「7冠馬の父のプレッシャーに耐えて」というコンセプトがおかしい。
「馬がオヤジのプレッシャーなんか感じるかい!」というベタなツッコミはともかく。
トウカイテイオーはそういう馬ではなかった。

たとえば今年のトーセンレーヴなら、実績のある最強牝馬ブエナビスタの弟であるし、父はあのディープインパクトだ。こういう馬なら、そんな切り口もあるだろう。
と書いてまた思うが、もしもトーセンレーヴにプレッシャーというものがあるとしたら、それはビワハイジの息子であるということや競走実績を残した兄姉に対してであり、あのディープの息子だという感覚ではないだろうなあ。やっぱり「偉大な父のプレッシャー」って、コンセプトそのものがくるっている。

トウカイテイオーは、ルドルフをオークス馬のトウカイローマンにつける予定だったが、燃えつきて引退予定だったローマンが勝ったものだから現役続行となり、代役として妹のトウカイナチュラルにつけて生まれてきた馬だ。トウカイナチュラルには競走実績がないし、母父のナイスダンサーからも大物は誕生していなかったから、仔馬のトウカイテイオーは体つきも 細く、さしたる注目馬ではなかった。
どこから切っても「偉大な父のプレッシャー」には繋がらない。だって一年に100頭以上もつけるんだものね。

競馬のこの種の「物語」に「父からのプレッシャー」というコンセプトは無理のように思う。もしもそんなコンセプトで語るとしたら、精虫が足りなくて種牡馬失格と言われたメジロアサマを大切にし、生涯に残したこどもたった19頭の中から父と同じ天皇賞馬になったメジロティターンのような形だろう。トウカイテイオーとシンボリルドルフを父子で語るのはあまりに安易だ。



ルドルフが大好きだったカメラマンの今井壽惠さんが助手の長浜さんと一緒にルドルフの初年度産駒を全馬写真に撮り写真集を出している。今井さんに負けないぐらいルドルファンだった私は先生の事務所で、まだ写真集になる前のとねっこの写真を見せてもらって懇談したが、トウカイテイオーはそのとき話題にもならない馬だった。
それを「父のプレッシャー」と繋げる、そもそものコンセプトがおかしい。トウカイテイオーは最高級の名馬だが、なんとも……。父との関連で語るならむしろ今でも「唯一」である親子制覇JCだろうし、感動なら、あの一年ぶりの有馬だ。

今井先生、長浜さんとも「故」とつけねばならないのがかなしい。 



スポーツ紙に全面広告として載ったダービーの文章でも、コンセプトは「父と息子」であり、ルドルフとトウカイテイオーという父子から、人間の父と息子につなげ、父を偲び、自分も父になりたいと願った、というようなものだった。なんともつまらん。父と息子で語るなら、もっとふさわしい馬はいくらでもいる。

たぶん制作に関わっている連中がルドルフもトウカイテイオーも知らないのだろう。机上で創り上げた物語なのだ。
そのCMを見るほとんどが同じく知らない世代なのだから、そんなことは関係ないという意見もあるかもしれない。
しかし制作における「センス」は、実際に見ているとか知っているとかとはまた別のものだ。両馬を知らなくてもセンスのいいCMは作れる。これはセンスの悪い見本になる。

皐月賞でもミホノブルボンを「モンスター」としていた。そういう切り口で語るなら、二流血統の彼は戸山師がスパルタ教育で鍛え上げた「努力の馬」だった。泣きながら稽古に耐えた根性の馬だ。花形満ではなく星飛雄馬だ。最初から怪物然としていたわけではない。

なかなか満足できる競馬CMには出逢えないものだ。




============================================



【附記】──トウカイテイオーの雰囲気



 この文章を書いてから、写真の双葉文庫「トウカイテイオー」に書いた自分の文を読み返してみた。このシリーズは田端到さんプロデュースでやったもので、コピーも担当した愉しい仕事だった。「天賦の才、不屈の闘志」は私のコピーである。



 私はここでトウカイテイオーのあの独特の歩様を「雲の上を歩いているような歩様」とし、父ルドルフが「息苦しくなるほど狂気を秘めた馬」「妖気が迸っていた」のに対し、トウカイテイオーは「春風のようなやさしい雰囲気の馬」としている。



 ルドルフのことを「優等生でつまらない」などと言うのはまったく解っていないひとだ。ルドルフは「シンボリのライオン」と呼ばれたように、とんでもない暴れん坊だった。その狂気を人智で抑えこんだ。馬っ気を出さないようペニスリングまでして矯正したのは知る人ぞ知る話だ。レースが先行して、きっちり抜けだして勝つ正攻法だったことから、最後方から追いこむミスターシービーを荒武者とし、ルドルフを優等生とするのはまことにくだらん解釈である。前記、今井先生とも、誤解されているルドルフに関してよく嘆いたものだった。



 ルドルフがそういう、いわば織田信長的な癇癪持ちのとんでもない暴れ馬天才だったのに対し、トウカイテイオーはええとこの坊ちゃん的公家の雰囲気の馬だった。どうにもそのことからも「父のプレッシャー」という切り口には納得できない。

 唯一「天才」には同意する。ルドルフが天才的能力を持ちながらも性格的破綻があり、人智でそれをコントルーロせねばならなかったのに対し、トウカイテイオーの方がすなおに缺点のない天才だった。この血統が途絶えてしまうことが残念でならない。

ダービー馬の馬主──トーセン考

むかし、ダービー馬のオーナーは名門馬主でなければなれないと言われていた。
私は、そんなことをすなおに信じる若者だった。信じるだけの事実もあった。
スゲヌマ、メイズイ、ミスターシービーと親子三代でダービーオーナーになった千明家がその象徴になる。
あるいは昭和44年のダービー、1番人気抽選馬タカツバキの落馬もそれになる。
ダービー馬の単勝において名門馬主かどうかはひとつの指針だった。

時とともにそれも変る。
アイネスフウジンは衝撃的だった。
高卒成金ヴェンチャー企業経営者。馬主になったばかり。
安馬。しかも最後は牛丼を食って自殺。
同じく怪しいカイタイオーの馬主もG1を勝ちまくった。ダービーも天皇賞も勝った。
(ここ、わからないひともいそうだけど、無視。)

もはや「名門馬主がウンヌン」が世迷い事であるのは明白だった。
社台の高馬を買えば、どんな成金でも、後ろ暗いのでもG1を勝てる。
岡田繁幸さんと話したとき、それを嘆いた。
ダービーを勝つのに競馬に対する志は必要ないようだった。
そのことにすこし落胆した気分もあり、同時に、だからこそ競馬は公明だとも思った。
(この場合の「公明」は創価学会とは関係ありません。って当たり前か、私、とにかく創価学会が大嫌いなんで。)

三大馬主「キンコンカン」と言われ、さらにはその中のカン(関口)が落ち目になる中、彼ら以上に話題の高額馬を買いまくりながら、 いっこうにG1を勝てない馬主がいた。あやしい素生のトーセンさんである。
金にあかせて名血中の名血トーセンレーヴも手に入れた。
さらにはトーセンラーもいる。いよいよ悲願が、それもG1中のG1ダービーで達成されるのか!?
すでに馬では50億ぐらい損しているとか。
テレビに出てガハハと笑う馬主は下品だった。

競馬や馬券にこういう発想を持ちこむのは邪道だ。
トーセンレーヴが大好きで、「ディープの仔が、ブエナの弟が、ダービーを勝つ!」と思っている人には、「このクソオヤジ、なに言ってんだ!」の世界だろう。それはわかっている。
そもそも、「じゃあ、身心潔癖なきれいな馬主って誰がいるんだ!」と言われたら私だって口篭もる。
いま景気のいいのはほとんどパチンコ屋馬主だ。

金持ちの形は時代で変る。
典型が球団のオーナーだ。
時の注目企業「映画」が持つ。
それがすたれ、時代が変り、いまはインターネット企業がもっている。
ダービー馬のオーナーが変るのもそれと同じなのだ。

でも私は、もうすこしだけ、こういうことにこだわってみたい。
たぶん私の考えはまちがいだ。そんな時代ではない。
あと何年か経てばそのまちがいを確認できるように思う。
それまではがんばる。つっぱる。
確認できたら未練もなく競馬から身を引けるだろう。
結果は日曜に出る。

久々競馬の戸惑い──皐月賞

今日から東京開催だ。
〝博打屋〟の梶山さんが、その戸惑いを書いている。「一ヵ月もパドックに立たなかったのはこの40年で初めてだ」と。
http://blogs.yahoo.co.jp/arakantetsu/archive/2011/4/23?m=lc#28494621

私が梶山さんと知りあったのは、昭和末期、一年365日競馬をやっているとき、いつもパドックで隣にいたからだった。土日の中央、平日の南関、毎日パドックで顔を合わせていればいつしか親しくなる。

その後私は遅咲きの海外放浪を始め毎日競馬からは撤退した。梶山さんは、それからも今もパドックに立ち続けてきた。その梶山さんが、ひさしぶりの「生競馬」に戸惑っている。そのことからもまた、今回の震災がいかに特別なものであったかがわかる。

私はやはり皐月賞には出かけないことにした。宮城と福島で死んだ友人(ひとりはいまも行方不明のまま)を思うと、どうにも競馬を楽しむ気にはなれない。行方不明(という名の遺体未発見)の友人は、学生時代アパートの隣室にいて、カブラヤオーとテスコガビーを一緒に応援した仲だから、行くことが供養になり行くべきかとも思うのだが、どうにもその気になれない。



先日パソコンに地震予知速報ソフトをインストールした。一日に何度もアラームが鳴る。
憂鬱な日々が続く。

ただ誤解して欲しくないのだが、私は競馬開催やそれを楽しむことを否定するものではない。楽しんだ方がいいのだ。いまいちばん必要なのは活溌な経済活動で復興を手助けすることだ。縮こまることが最もよくない。

もしも府中に出かけたなら、私は競馬を、馬券を、心底楽しんでしまうだろう。「メインだけ」なんて決めていっても、目の前のレースにぜんぶ手を出してしまう。そして帰宅して、死んだ友にもうしわけないと落ちこむ。その程度の男だ。
だからせめて皐月賞の日は、テレビだけ見て、友とのあのころを思い出して喪に服そうと思っている。

昭和50年、関東馬カブラヤオーの華麗な逃げきり。2着は関西馬ロングホーク。着差2馬身半。カブラヤオーの鞍上は菅原、ロングホークの鞍上には武邦。3着が後の天皇賞馬エリモジョージ。もちろん鞍上は〝天才〟福永。あのころはとにかく東西の対決意識が強く、カブラヤオーの勝利に「どんなもんだ!」と胸を張ったものだった。あの「健全な東西対決感覚」は楽しかったなあ。今年の勝ち馬を見ながら、それを思い出すことだろう。一緒に生きた馬を、友を、忘れない。

トレンドハンター骨折

朝7時、メールチェックして知る。友人が教えてくれた。送信時間は金曜の15時。そんな時間に発表になっていたのか。今朝まで知らなかった。

せっかく早々とオークスの本命と決めていたのに。
レーヴディソールに次いでまた好きな馬が消えてしまった。

三強の日経賞──244万馬券の中山牝馬ステークス

ひさしぶりに馬券をやった。

日経賞は3頭の競馬としか思えない。
かといって3連単ですら10倍程度の馬券にどう参加するのか。
人気通りのトゥザグローリー、ペルーサ、ローズキングダムという3連単1点にするか、と思う。
好きなローズキングダムは不調で調教師も弱気だ。

しかしこんなレースで「なんのかんの言おうとやはり強かった」とローズキングダムのような馬が1着になる競馬をさんざん見てきた。G2勝ちのトゥザグローリーよりも秋天2着だけのペルーサよりも、G1・2勝、ダービー菊花賞2着のローズキングダムは遙かに格上なのだ。
なら世間の逆を行ってローズキングダム1着の3連単を、とも考える。でも調子はほんとにわるそうだ……。

悩みだすと切りがない馬単3連単は諦めて、3頭の3連複2.5倍を見学料として払う手はある。
3頭しかないと思っているのだからこの2.5倍はおいしいとすら言える。見学料として払った金が2.5倍になって返ってくるのだ。
最後まで悩んだのは、これを買うかどうかだった。
結局、ケンにした。
それはつまり、自分はそういう馬券を買うタイプの馬券ファンではないという結論だった。


トゥザグローリーが格上のレース。強くなった。こういうのを実が入ったというのだろう。
ローズキングダムも先を行くトゥザグローリーに早めに並びかけ一騎討ちという王者のレースをしたが、逆に引き離され、後ろからきたペルーサにも差される3着だった。今日のレースを見る限り、もうトゥザグローリーには勝てないのではとすら思えた。

武はなぜあんなにも堂々とした王者のレースをしたのだろう。前回の消極的な騎乗を批判されたからか。ローズキングダムこそが4歳最強なのだという誇りだったのか。
私にはなぜかかなしいプライドのように思えた。今の体調ではなにをやっても勝てそうにない。ならせめて王者のレースをしよう、という……。
鞭も入れず楽々と抜けだして行くトゥザグローリーに、必死に鞭を入れながら追い縋るローズキングダムは、なんだか落日の王者を見ているようでみょうにせつなかった。

3歳の精力地図は古馬になるとがらっと変る。
1番人気のヴィクトワールピサを破った新馬戦、無敗で制した朝日杯FS、ローズキングダムは2歳3歳時が華だったのか。くりあがりで征したJCが最後のG1制覇になるかも知れない。あまりにライバル達の充実ぶりが著しい。対戦成績で勝ち越しているヴィクトワールピサだが、今後はどうだろう。一方トゥザグローリーは血統通り古馬になって完成されつつある。これからますます充実するだろう。それにしても多士済々の4歳牡馬だ。ルーラーシップもいる。
「競走馬が最も充実するのは5歳秋(今の4歳秋)」という格言を信じて競馬をやってきた身には、なんとも楽しみな世代である。



私はあまりにこの格言に毒された世代なので、近年の高齢馬の活躍についてゆけずにいる。むかしは8歳(いまの7歳)になっても走っている馬などめったにいなかったし、いたら「年老いた馬なのにかわいそうに」と思われ、馬主は「老齢馬を酷使する鬼」のように言われた。そんな私だから8歳(むかしで言うなら9歳!!)のカンパニーを秋天の1着馬の欄に入れることはできなかった。

さすがにこのごろは慣れてきたが、それでも「5歳秋(今の4歳秋)が最強の季節」という思い込みはあるので、そういうメンバーが集う今年の秋天やJC、有馬は今から楽しみだ。 
テイエムオペラオーやゼンノロブロイのような「充実の5歳秋」を体験する馬はどの馬なのだろう。 


大震災以後初めて参加する馬券は阪神で行われる中山牝馬ステークスにした。阪神最終の12レース。
これだと3連単1番人気でも100倍以上。
いつものフォーメーションで買い、取らぬ狸の皮算用で20万馬券を取った気でいた。

ラジオで聞いた。
いつもはノイズだらけの短波放送だ。中山府中はもちろん関西も、最終レースの実況は、むかしJRAからもらったちいさな短波ラジオに窓際で耳を寄せる。と書くとものすごく惨めなようだが、私はけっこうこの情況を楽しんでいる。自分の本命が直線でごちゃごちゃになったあたりで、聞こえなくなり、ラジオを叩いたりすることが多い。本命が連を確保したのか4着に落ちたのかヤキモキするのも、慣れてくるとけっこう愉しかったりする。いやもちろん本音はパドックから映像で見たいのだけれど。

大震災以降radiko.JPが全国放送になっているとかで、インターネットで聞くことが出来た。明瞭な放送でありがたい。 

狙いの馬の名は一度も呼ばれなかった。
人気薄同士の決着。あまりの大荒れにあっけにとられる。3連複で28万、3連単は244万。

払戻金
単勝141,950円10番人気馬連12-1440,330円91番人気馬単14-1282,970円188番人気
複勝14
12
4
610円
1,250円
1,000円
9番人気
14番人気
13番人気
ワイド12-14
4-14
4-12
10,750円
6,240円
18,270円
93番人気
74番人気
107番人気
3連複4-12-14285,120円464番人気
3連単14-12-42,446,260円3039番人気
枠連6-71,550円6番人気 
 
1着馬3着馬はともかく、2着フミノイマージンは私の机上チェックでは買えない。

過去、私の取った穴馬券はみなパドックで選んだ馬だ。
目の前でフミノイマージンを見たらどうだったのだろう。
私は目をつけることが出来たろうか。 
阪神のパドックにいる自分を夢見た。

いずれにせよ常識的なデータチェックでは100万馬券は取れないことがよくわかった。
でも毎度言うが、決して負け惜しみではなく、こういうかすりもしない完敗は気にならない。痛手として残らない。


と強がりつつ失くした金を惜しんで、これまた大震災後初めての酒をやっていた午後5時。
激しい揺れ。地震。
ちいさな余震は数え切れないほどあるが、地震が平気な私がドキッとしたのは一度だけだった。
今回のは二度目にびびるかなりのものだった。急いでテレビを点ける。
震源地はもろに私の故郷。父母が死んで縁を切った故郷の名をテレビから何度も耳にした。
馬券をやったり酒を飲んだりした罰なのかと反省した。

とはいえ落ちこんでいる日々に、日経賞の3頭がひさびさに楽しみをくれたのは事実。
酒も飲まず馬券もやらずと自粛がいいわけでもない。
来週の桜花賞もやろうと思う。
それでまたレーヴディソールはいないんだと気づき、またすこし落ちこんだ。

競馬に「元気づける」という効果があるとしたら、それはもう華麗な脚で、あのかわいい顔のレーヴディソールが、無敗の桜花賞馬になることだったと思う。悔いてもしょうがないが、いまも残念でならない。 

レーヴディソール骨折……

ディソール骨折 桜花賞とオークス絶望的

 牝馬3冠レース第1弾・桜花賞(G1、芝1600メートル、4月10日=阪神)の最有力候補とみられていたレーヴディソール(牝3、松田博)が故障し、6カ月以上の休養を要することが分かった。30日の調教後、右橈骨(とうこつ)遠位端骨折が判明。春のクラシック、桜花賞とオークスへの出走は絶望的になった。

 阪神JFを制した芦毛の2歳女王は、桜花賞トライアルのチューリップ賞も圧勝し、デビューから4戦全勝。男勝りの豪快な追い込みで注目を集め、桜花賞を勝てばダービー挑戦も、というプランまで取り沙汰されていた。[2011年3月30日15時37分]ニッカンスポーツ


---------------

まったく知らなかったので、深夜偶然に目にしておどろいた。運のない家系なので男勝りの強さが讃えられるほどに心配していた。JFも不安だった。チューリップ賞のときもドキドキしていた。なにかあるのではないかと。

だがあの快勝を見て、もう大丈夫と安心した。この娘は非運を実力で払い除ける。運命を自らの手で切りひらく。無敗の桜花賞馬になると。なのに……。

非運の兄弟姉妹だからこそディソールが二冠を征して、それを返上して欲しいと願っていたのだが……。

こんな時期だからこそ無敗の女王の誕生を見たかった。



ところでこの文章の「絶望的」ってへんだ。骨折であり、完治まで6カ月以上を要するのだから4月にある桜花賞も5月のオークスも「絶望」だろう。なぜこんなところに「的」を使うのだろう。不可能でも無理でもいいし、こういう「絶望的」の使いかたはおかしい。

ドバイワールドカップ、日本馬、ワンツー!

 日本時間の27日未明に、メイダン競馬場で行われた世界最高賞金(1着600万ドル=約4億8000万円)のドバイワールドカップ(GI、AW2000メートル)は、M・デムーロ騎手騎乗のヴィクトワールピサ(牡4歳、栗東・角居勝彦厩舎)が優勝。2着にトランセンドが入り、世界最高峰のレースで日本馬がワンツーフィニッシュという快挙を成し遂げた。ブエナビスタは直線で行き場を失い、8着に終わった。

 ドバイワールドカップのこれまでの日本馬最高着順は01年トゥザヴィクトリーの2着。アドマイヤドン、カネヒキリ、ヴァーミリアンなど、日本を代表する名馬たちでも勝利を挙げることができなかった。しかし、ヴィクトワールピサはその大きな壁を乗り越え、勝利をものにした。最高のコンビが、大震災にあった日本に勇気を与える結果を残した。(サンスポ)


---------------

 うれしい。

 ネオユニヴァースでダービーを勝ったとき、大デムーロコールを受け、「イタリアのダービーを5回勝つよりも、日本のダービーを1度勝つ方が嬉しい」と日本のファンの姿勢に感激の涙を流したデムーロが、そのネオユニヴァースの仔でドバイワールドカップを勝った。そしてまた鞍上で被災地を思い涙を流した。

 NHKニュースでも流していた。このワンツーフィニッシュが伝わったとき、被災地の競馬ファンは一瞬つらさを忘れ歓声をあげたろう。ありがたい。ありがたいという言いかたはヘンだけど、この時期、ほんとにありがたいと思う。

 ここの動画がデムーロのことばやオーナーのインタビュウも入っていて充実しています。

http://www.drf.com/news/dubai-world-cup-day-meydan

大震災──関東と関西

〝博打屋〟の梶山さんが阪神競馬場に行ってきた。帰京して、関東と関西の感じのちがいを語っている。
http://blogs.yahoo.co.jp/arakantetsu/28296384.html

知人に、晩飯のおかずのことと大震災のことを同等に語っている(ツイッター)関西人がいて不快なのだが、そういう輩にとってはしょせんテレビ画面で見る対岸の火事なのだろう。

とはいえこちらも、節電に協力して早めに閉店するパチンコ屋もあれば、それをしり目にこの時とばかり平常営業して稼ぐ店もある。まだ開いているところはあるかと閉店したパチンコ屋から移ってくる中毒客も多いし、一概には言えない。

ただ、関東のことを知っている関西のかたがいるとしたら、「いま、あなたの知っている関東とはまったく雰囲気が違っています」とはお伝えしておきたい。計画停電、電車の運休、買い占め客とガソリン待ちの長い列で、街がギスギスしている。

大震災──馬券休み

かつて誰にも負けないぐらい馬券狂だった時代、平日は南関東、週末は府中中山と一年三百六十五日競馬場に通った。

開催が危ぶまれるほどに燃えた。降雪の日、中山は中止の模様。こんなときこそ行かねばと、皆勤記録を途絶えさせてなるものかと朝から出かけた。

ものすごい降りになった。京成中山から競馬場まで、膝まで雪に埋まるほどだった。

競馬場に着いたらすぐ中止が決定した。電車が止まるらしいと噂される。なんとか乗れた。それが最後だった。すぐに止まった。5分遅れたら帰れなかった。

そんなことをしてきた馬券好きだが、さすがに今回はちがう。まったく買う気が起きない。変則三日開催、IPATがあるので買えたが、なにもしなかった。被災地に義捐金を送るためにも開催した方がいいという意見。こういうときこそ娯楽が大事なのだという感覚。みなわかる。その通りだと思う。
 

でもガソリン待ちの何キロもの列。食糧品の消えたスーパー、コンビニ。絶え間なく来る餘震……。

それらの中でどうにも馬券に興味が湧かない。一応新聞は買ったし、土日の競馬中継は見たけれど……。

清水成駿サイトの長谷川さん

清水成駿さんのサイトは有料会員向けのものだがコラムは無料登録で読むことが出来る。
『日刊競馬』の柏木さん、『ダービーニュース』の長谷川さんを始め質の高い読みごたえのあるコラムが多い。私の知る限り、一番だと思う。


ここで長谷川さんは時折脱線して音楽ネタを書く。ロック好きの長谷川さんだけになかなか熱い。
私はこれを楽しみにしているが、中には「競馬コラムなのだから競馬のことを書け」と反撥するひともいるかも知れない。

今回は先日来日公演をしたイーグルスについて熱い想いを書いている。もちろん長谷川さんは東京ドームのアリーナ席にすわっていた。
競馬のみならずイーグルスも好きなひとはぜひ御一読を。

外国人騎手の帰国

デムーロが騎乗停止になったが帰国するので日本では関係ないようだ。

春のクラシックシーズンが始まると、ヨーロッパもオンシーズンになるから、外国人騎手が帰国して行く。
外国人騎手大好きの私はさびしい。
嫌いな人はうれしいだろう。
職場を荒らされて憤慨していた日本人騎手もよろこぶのか。

昨秋から騎乗していた外国人一流騎手がこのままダービーまで乗ってくれたらどれほど愉しいことだろう。

いま関西のリーディングはリスポリだ。デムーロもこのまま滞在したらもっと星を伸ばしたろう。 


<SPAT4>で南関をやっている。
今年は初来日のデムーロ弟で楽しませてもらった。
何度穴を取らせてもらったことか。
まだ18。でも去年はイタリアで160勝をあげている。
戸崎や坂井、今野、森の人気馬に、人気薄のデムーロを繋ぐといい馬券になった。早く中央にも登場して欲しい。(先日地方馬に乗って一鞍だけ参戦していた。)

ペリエが大好きなのだが、いろいろあってもうむかしのように来ることはないらしい。
もしも外国人騎手が嫌いなひとがいたらもったいないと思う。

力道山よりテーズの方が好きだった私には判らない感覚だが、なにがなんでも日本人レスラー贔屓で外国人レスラーはぜんぶ嫌いというプロレスファンはけっこういたから、そんなひともいるのかもしれない。

角田晃一調教師誕生

 角田が調教師試験に合格したと知る。今月末で引退だ。彼の決意を知っていたひとには当然のことでも、昨年もアントニオバローズを応援し、まだまだ現役騎手だと思っていた当方はおどろいた。
 同期のカツハル、テツゾーもまだがんばっている。武やヨコテンは先輩だ。



 騎手という職業はすばらしい。なによりいいなと思うのは「スプリンターにもステイヤーにもなれること」だ。自分で動くアスリートは限定される。兼任は出来ない。筋肉が違う。騎手はなんにでもなれる。馬の脚質により逃げも出来れば後方一気も出来る。さらにはそれを自分で作りなおしたり出来る。私は野球選手にもサッカー選手にもなりたくないけど騎手だけは経験してみたい。なんでそんなに急いでやめるのか。



 角田は強運の騎手だった。重賞勝ち鞍とG1の比率を見れば一目瞭然だ。数少ない「現役ダービージョッキー」でもある。今秋府中であの引退騎手による「ダービージョッキー」が施行されたら断然の優勝候補だ(笑)。



 私にとって鮮烈なのはなんといってもシスタートウショウだが、勝負師としての頂点はヒシミラクルだろう。前年菊花賞の騎乗でジャングルポケットを降ろされた。乗り替ったペリエは見事にJCを勝った。しかも破った相手がオペラオーだ。これで「角田がまともに乗っていればやっぱり菊花賞は勝っていた」になった。屈辱である。ふつうの勝負師だとフェイドアウトしてしまう。ダービー優勝を思い出に……。
 しかし角田は翌年ヒシミラクルで復活する。前年菊花賞を1番人気で負けた騎手が人気薄馬で優勝するまさにミラクルだった。



 難関の調教師試験にすんなり合格するのも強運だ。頭がいいのだろう。騎手関係の仕事を殆どしていない私には数少ないインタビュウをしたことのある騎手だった。フジキセキがいかに強かったかを熱心に語ってくれた。

 強運と賢さで調教師としても成功するだろう。あらたな門出を祝いつつ、もうターフで見られないのかと思うとすこしさびしくもある。あと何レースぐらい乗るのだろう。さて、馬券はどうなるか。

------------------------------

【附記】 最後の府中

 2月13日、土曜。角田が府中に登場。アナが「騎手として最後の東京競馬場でしょう」と言っていた。
 2鞍騎乗。メインはアントニオバローズで1番人気。16頭立て16着。がっかりさせておいて最終、7番人気のダンツクリスエスで1着。穴を開ける。単勝1980円。2着11番人気、同期のカツハル、3着に2番人気で3連単は38万馬券。
 まだ乗れるのになあ、もったいない。

【附記.2】また最終で!

 2月14日、日曜。京都に戻って最終一鞍だけ騎乗。4番人気で1着。単勝1230円。6番人気、5番人気を引き連れて3連単32万。土日で3鞍乗り2勝。
 調教師試験に合格したこと、いよいよターフともお別れだと思うことでのっているのだろう。

 

高木美帆とアンカツ.2

 私は誰と誰が似ているなんてことに鈍い。ほとんど興味がない。でもフィギュアスケートの金妍児(キム・ヨナ)と、高橋克実は似ていると思った。

 同じく15歳の中学生が冬季オリンピックの切符をつかんだと話題になったとき、一目見て「アンカツの娘か?」と思った。そんなことを書くのがブログの目的ではないから昨日まで書かなかったが、見れば見るほど似ているので、同じことを感じているひともいるはずと書いてみた。

 すると当然ながら鈍い私でも思うのだから誰もが思っていることだった。

http://sokkuri.net/alike/安藤勝己/高木美帆


 にはふたりの画像が集められている。



 その中から目元、口元が似ている二枚を選んで並べてみる。まるで親子である。顎の線もそっくりだ。ふしぎだなあ。

 

高木美帆とアンカツ

 冬季オリンピック出場で話題の15歳、高木美帆ってアンカツに似てるよね。顔が。親子でも通じる。見るたびにそう思う。

サクセスブロッケンの馬主

 ダート戦しか走ったことのないサクセスブロッケンが4戦4勝の成績で追加金200万円を払ってダービーに出て来たときは単勝を買って応援した。こういう形の参戦が好きなのだ。まだダービー未勝利のヨコテンがそれでダービージョッキーになるという「物語」もいいではないかと思った。同じ事を考えるファンは多い。3番人気に支持された。結果は18頭立ての最下位だった。



 90年代、ディスプレイはEIZOを使っていた。高いけど高品質で有名な品だった。EIZOは株式会社ナナオのブランドである。3台ほど買った。いまは台湾製の安物を使っている。高級品を買う餘裕がないからだが、品質が向上しそれで充分な時代でもある。

 きょう、ひょんなことからサクセスブロッケンの馬主高島さんをクリックして、ナナオの創業者、元会長と知った。ナナオが石川県の企業なのも初めて知った。親しい友人がいるので石川県はよく知っている県である。もっと早く知っていればもっと熱く応援したのにと思った。馬主の職業がなんであれ馬券とは関係ないし、そんなことにこだわるのは無意味だが、パチンコ屋の社長より好ましいと思うのは正直な気持ち。

横山典弘考.3──武タイプ、福永タイプ?

 武が「名人」、福永が「天才」と呼ばれていた時代、ふたりの個性を表すためによく言われた言いかたがある。「武は2着も5着も同じ。1着になれないとわかったら無理に追わない。その点福永は、5着よりも4着、4着よりも3着と追ってくる」だ。福永のダービー3着カンパーリなどはその一例だろう。

 横山は武型だ。それが彼の美学なのだろう。
 世に横山ファンは多い。あれだけの成績を残しているし、G1だけ参加するような人ならファンになって当然である。だが未勝利戦から下級条件まで参加している馬券ファンとしては、横山の騎乗にたまらんものを感じるのは一再ではない。うんざりしているので一々例を挙げる気にもなれない。解る人には解ることだから先に進む。

 内田は福永タイプだ。すこしでも前に持ってこようとする。内田が中央入りしてくれてどれほどうれしかったことか。今年20勝をあげ来年戸崎が来てくれればよりありがたいのだが大井が手放さないか。地方出身騎手にそのタイプが多いのは、シビアなヤジに囲まれているからだろう。美学の質が違う。前回書いたパドックでの横山の態度はその意味でも興味深い。そしてまた地方出身のアンカツが最近ではすっかり横山タイプになっているのもおもしろい。


 条件戦。先行してこそ味のある馬がいる。対戦相手からも今回はぜったいの連軸候補だ。最悪でも3着は固い。この馬を軸に馬券を組む。3連単、3連複の軸にする。なのに横山はそれを先行させず、後方からトコトコ行き、けっきょく何もせず一周してくる、なんてことをする。最後にすこし伸びて5着。馬券に絡まない。先行すれば勝てなかったとしても3着はあったのに……。
 彼の騎乗にはこんなことが多い。〃馬券生活者〃の梶山徹夫さんも私と同じく横山が嫌いである。毎週缺かさず1レースから参加していると、横山は好きになれる騎手ではない。前述したように、普通に乗れば軸になる馬を先行させず不可解な位置取りをしたかと思うと、人気薄の馬で後方から鮮やかな差しで勝ったりする。彼は気持ちいいことだろう。だけど金を賭けているファンはたまらない。



 だがこういう彼の「美学」によって生まれ変わるカンパニーのような馬もいる。彼の騎手としての美学は文字通り美しいものかも知れない。様々な戦法を試すことは馬にとっても先々に役立つ大切なことかも知れない。あるいは1、2着は不可能と判断したとき、強引に追って3着にならず、5着に甘んじることは馬の脚もとのためにもいいのかも知れない。しかしそのレースに金を賭けているものにとっては、これはストレスが溜まる。レース展開を推理する前に、今回の横山は普通に乗るのか、それとも美学に殉ずるのかを推測せねばならない。わずらわしいことである。それこそG1だけやっていればいいのだろうが……。



「横山典弘考」なんて大仰なタイトルをつけてしまったが私の彼に対する考えはこれですべてである。せっかくのIさんの提案だが横山に注目する気はない。むしろ今まで通り距離をおいて接したい。今の対策としては、「横山がどうするかわからないレース、ESPが炸裂するかも知れないエビナの出るレースは買わない」。これしかない。

横山典弘考.2──パドックでのやりとり

 二年前の府中、午前中の早いレース。パドック。馬に騎手が跨る。

 野次が飛んだ。その前のレース、断然人気のヨシトミが不可解な惨敗をしていた。パドックに出て来るヨシトミを待ちかねたようにヤオチョーとかヤリヤラズとかの野次が飛ぶ。

 そのパドックに当事者のヨシトミは出て来なかった。よくあることだ。なのになぜか馬上の横山がその野次にやりかえしたのである。それは呟きではなかった。ごく普通の口調だったが充分にやりとり可能な声量だった。まさか騎手から返答があるとは思っていなかった野次男は一瞬黙ったが、より熱くなって怒鳴りだす。野次に応答する騎手を見て関係ないヤツまで怒鳴りだした。横山も言い返す。横山の言い分は「つまらんことを言うな。どうせ言うならもうすこしシャレたことを言え」だった。

 騎手が跨ってのパドック周回は二周だから、すぐに出ていってしまい、パドックはまた静謐につつまれた。

 野次に対して言い返した横山──しかもそれは自分に対してのものではないのに──が、みょうに新鮮だった。

横山典弘考.1──ヨコテンの好き嫌い

 深夜に先輩のIさんが電話をしてきて「横山がすごいことになっている」と言う。「今年、もしもずっと横山の単複を買い続けていたら」というシミュレーションをやっていたらしい。それをすればいかに儲かったかと強調する。

 Iさんとの交誼はまだ数年なのだが、知りあってすぐに大学が同窓とわかり、以来格別に親しくさせてもらっている。同窓だとすぐに先輩後輩になり、呼びすての仲になれるのがいい。へんな遠慮が要らない。もちろん先輩のIさんが後輩の私を呼びすてである。

 Iさんは「週刊競馬ブック」を見ながら自分で計算したらしい横山の勝率や連対率、複勝圏内のことを熱く語る。しかしそれらは自分でやらなくてもJRAのホームページのデータ覧に載っている。IさんはPCをいじらない。そのとき膝の上のラップトップからインターネットに接続していた私は、Iさんと話しつつJRAに繋ぎ、横山の今年の脅威的な数字を目にした。勝率3.17、連対率4.67、複勝率に到っては5割を越えている。



 Iさんは私よりもずっと馬券が巧い。その差がこんなところにも出ている。集計されたJRAのデータをPCで見て「ふうん、そうなんだ。すごいな」で終ってしまう私と、専門誌を見ながらペンとノートを使って自分で集計しているひとでは中身が違う。

「横山って今の時期はすごいんですか?」
 騎手にあまり興味のない私の間抜けな質問。
「ああ、去年だってダービーあたりまではすごかったんだよ」
 Iさんの横山讃歌は熱い。

 それを聞きながら、自分は騎手横山典弘を好きなのか嫌いなのかと自問した。よくわからない。でも漠然とではあるが、私は横山のお蔭で快哉を叫んだよりは、人気馬に載った横山に不満足な騎乗をされて馬券を外したことの方が多いように思う。あるいは、自分の応援した馬が負けて馬券が外れる、勝ったのは誰だと確認すると横山、そんなことの方が。

 元々騎手で馬券を買う方ではないのでIさんの提案する横山の単複を買い続けるなんて発想は私にはない。それでもその夜は横山の騎乗馬の思い出と自分の馬券について考えてみた。

酷評の時こそ温厚に──村田一誠ブログ感想

 iGooglを開くと「急上昇ワード」に「村田一誠」とあった。ここに騎手の名が出ることは珍しい。ましてG1を勝ったわけでもない。ケガでもしたのかと心配しその名をクリックした。いやさらに言うと事故死のような最悪のことまで想定して焦った。





 昨日付けのブログで他騎手を名指しで批判した内容が話題になっていると知る。ならよかった。安心して読みすすめたので、その感想が「賛成と否定が半々。言いたいことは支持するが文章の表現方法には反対の意見も多い」と知ってしまった。これはドラマの結末を見る前に知ってしまうようなもの。大失敗。文章を読んで私なりの判断をし、それが世間的に多数派か少数派かを推測するのは重要な楽しみだ。





 クラストゥスの騎乗には「日本だからってナメてんじゃねーぞクソ外人 たいして上手くもないのに外人ってだけでいい馬乗って俺より勝ちやがって(ただの ヒガミじゃねーかよ)



 中山3レース・3歳未勝利で落馬した岩手の菅原騎手のことは、「酢河原も同じくらい ヒドイね 誰も何もしてないのに自分でフラフラして前の馬に触れて落馬アーンド五島疲労気もみちずれ



 酢河原は菅原、五島疲労気とは後藤浩輝のことらしい。





 その他の内容は個々で読んでもらうとして。



 言っていることには正論もあると思われる。私にはクラストゥスや菅原の騎乗を批判するだけの智識がないのでなにも言えない。ただクラストゥスを「たいして上手くもないのに外人ってだけでいい馬乗って」とは思わない。彼はうまいと思う。人気薄の馬を好走させてもいる。



 現場からのこういう声は貴重だ。なのになんでこんなお粗末な表現をしたのだろう。自分の意見を他者にわかって欲しいと願うなら、そのときこそ節度をふまえた丁重な表現を心懸けねばならない。こんな言いかたをしたら正論でも否定される。



 村田騎手は1978年生まれだから今年32歳になる。三十路の男としてはあまりに幼稚ではないか。


 私はこの種の反体制の問題提起には反射的に賛成し、「よくやった!」と拍手を送る方だ。今回の村田騎手の意見も、同業の騎手に対することよりも、JRAの裁定に対する反撥が主になっている。だけどさすがにこれにはどっちらけだった。あまりに表現が拙い。いや拙い以前に汚い。



 さて今後、どんな推移となるのか。ブログからの削除はないと思うけれど。



------------------------------



《追記》


 図書館から帰った午後8時、もうigoogleのランキングにはなかった。当然だ、さほどの話題ではない。ちょうどいいタイミングで見たことになる。この偶然がなかったら知らないままの話題だった。

スマートファルコンという生きかた──浦和記念感想

 スマートファルコンは中央競馬所属馬なのになぜ中央で走らないのだろう。地方で走って稼ぐことに異を唱えるつもりはない。交流競走への出走も大事だ。せっかくのそういう制度なのだから。だがここまで強さを証明したなら、今度は古巣での、本家での闘いが主ではないのか。

どうしようもない駄馬が突然変異したのならともかく、クラシック直前まで4戦3勝2着1回の期待される駿馬だった。クラシック戦線で3戦大敗しダート路線に変更した。それが成功し、以来12戦10勝2着2回のパーフェクトな成績。交流重賞を勝ちまくり6億を稼いだ。すばらしい馬主孝行、調教師孝行、厩務員孝行の馬である。それが「スマートファルコンという生きかた」。



成績表はnet.keibaより

なぜ中央に凱旋しないのだろう。どんなに地方では強くても中央では通用しないのか。たしかにブリーダーズゴールドで負けたマコトスパルビエロは中央のダート戦線では関脇クラスの脇役。それに負けるということは横綱大関クラスには通用しないのか。陣営はそれがわかっているから出て来ないのか。

1年半前のジャパンダートダービーで負けたのは同い年のサクセスブロッケン。単勝3番人気の2着だったが、1番人気のサクセスブロッケンは1.2倍。スマートファルコンは15.5倍だった。しかしそれからの精進で、今ならサクセスブロッケンにも負けない! とはならないのか。

二度目の敗戦はJBCスプリント。勝ったのはバンブーエール。このときの断然人気はブルーコンコルド。2番人気がバンブーエール。スマートファルコンは3番人気だった。8歳馬のブルーコンコルドには先着したがバンブーエールには完敗している。バンブーエールも、精一杯贔屓目に見てもせいぜい弱い大関ぐらいだろう。その後のマコトスパルビエロでもわかるように、弱い相手にどんなに勝ち星を積みかさねても、しょせんスマートファルコンは小結クラスの馬なのか。



スマートファルコンの生きかたは彼のものであり(いや彼に意思はなく、正しくは関係者という人間のものですけどね)誰も口は出せない。ただ私はこういう生きかたは必ず破綻をきたすときが来て、それは彼にとってショックなのではないかと心配していた。それが今日やって来た。浦和記念。昨年は楽勝しているレース。



単勝は昨年の1.6倍よりさらに下がって1.4倍。しかし7着に大敗した。3連単は19万馬券。敗因は、逃げの手に出たところにエイシンモアオバーに絡まれたから、とかいくらでもあげられよう。実際勝ったブルーラッドは戸崎の好騎乗もあり立派だったが、2着のルースリンドは後方待機が功を奏したようなものだ。もちろん前が速くなると石崎が読んでの結果ならそれを讃えねばならない。

先行してがんばったテスタマッタは3着だったし、スマートファルコンに競り掛けたエーシンモアオバーもスマートファルコンより先着している。真に強い馬ならエーシンモアオバーを競り潰し、展開の綾から前の2頭には負けたとしても、テスタマッタと3着争いをしていなければならない。それが7着。横綱大関の器ではないことがもろに出たレースなのか。





スマートファルコンのような生きかたをしていたら、いつかこんな日が、こんな形で来ると思っていた。といってそれを意地悪に楽しみに待っていたのではない。「スマートファルコン的生きかた」ではそうなるのではないかと心配していたのだ。

この敗戦を機に、たとえ横綱大関に歯が立たなくても、中央を主戦にして欲しいと願うのだが、それもまたないのだろう。



一度落ちてしまったブエナビスタの運気が気になるように、昨年春からひたすら地方を走り続け、完璧な成績を残し、そして今日ついに頓挫したスマートファルコンの今後がどうなるか気になる。

エリザベス女王杯──ブエナビスタの運気

これは去年の結果。空馬ポルトフィーノが1着で駆けぬけた伝説のレース。











低配当だがリトルアマポーラ本命の大本線で取った思い出のレース。数少ない快勝のレースを振り返り士気を鼓舞しよう。好きな馬、好きな騎手で決まっている何度見ても気分のいい結果。落馬してしまった武騎手もポルトフィーノも好きだけれど。


けっきょく私の取れる馬券というのはこの程度、という気がする。要はこの程度の結果に終わるレースをいかに撰び、それにつっこむか、になる。





私はポルトフィーノは無敗で桜花賞を勝つと思っていた。なのにそのころから不運がつきまとう。あのこは何が原因であんなに不運なのだろう。ええとこのお嬢さんなのに不思議でならない。これから彼女がしあわせになることはあるのだろうか。





私は大のベガファンだが、息子アドマイヤベガのダービーをハズしている。デビュウ戦で1着降着(4着)という汚点を附けた馬が栄えあるダービーを勝てるとは思わなかったからだ。皐月賞での1番人気敗退がそれを象徴していた。


しかしアドマイヤベガは見事にダービーを勝った。汚点を払拭するだけの強運と実力を持っている馬なのだとあらためて感嘆した。


なのに1番人気で菊花賞を敗退し早々と引退となる。すべての運をダービー優勝で使いきったのか。こういうダービー馬は多い。ウイニングチケット、アグネスフライト。古くはオペックホースだがウイナーズサークルやアイネスフウジンもこの系列か。


だが初年度産駒が見事に走る。名血の力。名種牡馬となるのかと思ったら今度はあっけなく死んでしまった。数少ない産駒は充分に活躍し、いまも早世が惜しまれている。彼は強運の馬なのか。それとも非運の馬なのか。





ブエナビスタは競馬の神様に愛された強運の娘のはずだった。あの「伝説の新馬戦」ではリーチザクラウン、アンライバルドを凌いで牝馬ながら1番人気だった。牡馬に勝ちを譲っての3着。3着ながらあのレースでいちばん目立っていたのは彼女だった。そしてその後の切れ味鋭い連勝。久々の牝馬三冠は確定と思われた。


なのに秋華賞でのあの降着……。





「ブエナビスタ降着考」に書いたが、G1での降着という屈辱を味わったメジロマックイーンは、JC、有馬と勝てなかった。有馬記念は2着だから最低責任は果たしているようだが、ダイユウサクの単勝万馬券を演出しているのだから運気低下としか思えない。カワカミプリンセスの非運は言うまでもない。


ブエナビスタはどうなるのだろう。札幌記念2着から始まった運気の低下は、ここからアップに繋がるのか!? 興味はその一点だ。





松田調教師は藤田騎手の「あれがなければ突きぬけていた」に怒り心頭のようで、「あの馬とははっきり決着をつけてやる」と明言している。降着の時は「降着にするなら(同じく迷惑を掛けた)ワンカラットの下(7着)にしてくれ」と言ったとか。いかに降着が不満だったかがよくわかる。因縁のブロードストリート以下に快勝し、力の違いを見せつけるのだろうか。ブエナビスタファンである私はそう願っている。


だがいちど不幸を味わったおんなは、果てしなく転落して行く。選ぶ道がすべて不幸に繋がっている。それはひとも馬も同じ。


ブエナビスタは札幌記念を勝って凱旋門賞に行くはずだった。予定外の負けに外国遠征を断念する。秋華賞出走。ここを勝って牝馬三冠を達成しJCに向かうはずだった。2着敗退。3着に降着。方針転換してエリザベス女王杯。これはしあわせに繋がる道なのか。それとも。


ああ言いきった藤田も、すんなり軍門に下るとも思えない。とすると、共倒れもあるのか?





3年前の1着降着馬カワカミプリンセスも出て来る。あれ以来勝利はない。去年は2着。もう6歳。かなしいプリンセス。ドレスも色褪せてきた。応援したい。


去年ルメールで勝ったリトルアマポーラは今年はスミヨン。スミヨンは勝ち星を量産し文句なしに巧いのに、本国じゃあれこれ問題を起こしている。よほど言行に問題があるのだろう(笑)。


フランスからのシャラナヤは勝ち負け出来る実力馬だ。鞍上はルメール。この馬の参加で今年のエリザベス女王杯は一気におもしろくなった。


シャラナヤの馬主はアガ・カーン殿下。そこの主戦をクビになったスミヨンと、あらたに主戦騎手となったルメールの因縁もおもしろい。これも共倒れ?


そして浮かんでくる穴馬メイショウベルーガ???





私はJFからチューリップ賞、桜花賞、オークス、札幌記念、秋華賞とみなそうだったように、今回も大好きなブエナビスタ1着固定3連単で行くつもりだが、もしもパドックの彼女におんなの不幸を感じたら、やめる。


かといって彼女を消す馬券は買いたくないので(消して見事に勝たれたら恥ずかしくて今後競馬が出来なくなる)、見(ケン)にし、前後の条件戦を勝負レースにするつもりでいる。


大好きなブエナビスタに目の覚めるような切れ味で勝って欲しいけど、もしも彼女がダメならカワカミプリンセスに復活して欲しい。彼女が三年前1着降着になったこのレースを勝ったら泣きそうだ。

天皇賞敗戦記──Sへ

 きょうはありがとう。君のお蔭で天皇賞を楽しめた。シンゲン1頭軸の3連単馬券はハズレてしまった。残念だ。穴を狙うなら軸をウオッカではない馬にするしかない。前々から考えていたのが東京巧者のシンゲンだった。

プラス要素として、馬主が1番人気で菊花賞を負けたリーチザクラウンの臼田さんであること。騎手が秋華賞で「不利がなければ突きぬけていた」と不満を漏らしていたブロードストリートの藤田であることがあった。スペシャルウィーク以来の臼田さんのG1勝ちに期待した。

マイナス要素も多い。G1未経験の6歳馬であること。むかしでいうと7歳馬でありぼくの感覚だと老齢になる。「競走馬が一番強くなるのは5歳(今の4歳)秋」と教えられてきた身には経歴的にも年齢的にも不安だ。まだ15戦だけで使い減りしていない、新潟大賞典の脚があれば勝てる、と言いきかせて本命にした。べつに勝たなくてもいいのだ。3着以内に来てくれれば。これなら荷も重くないだろう。勝つのは4歳馬がふさわしい。シンゲンは3連単の軸を確保してくれればいい。



ところが君に「シンゲン1頭軸の3連単で勝負の予定」とメールしたあと、とんでもなくおおきなマイナス要素が加わった。ぼくが「逆神」としているふたりが揃って「シンゲン1頭軸の3連単」を打ち出してきたのだ。目の前真っ暗である。このふたりの逆神がいかに強烈かはよくしっている。なんとついてないんだと頭を抱える気分だった。正直この時点で勝てる気がしなくなった。シンゲンが馬券からハズレる悪夢を何度も見た。今も、結果としてのハズレはともかく、レース前にこの逆神ふたりの予想は見なければよかったと悔いている。テンションがまったくちがった。

すぐにでも予想変更を申し出たかった。変更するなら「ウオッカ1頭軸の3連単」しかない。その他の馬は思いうかばない。しかしそれではあまりに平凡だし、いつもはフォーメーション30点買いなのに、今回は爆笑問題の田中みたいに「1頭軸の3連単。相手6頭30点のマルチ90点勝負」で大穴を狙うのだから大本命ウオッカ軸ではトリガミも出る。当たってもほとんど儲からずの目も多い。もうこのままシンゲンで行くしかなかった。



シンゲンは馬券対象の3頭から大きく離された5着、しかもゴール前でオウケンブルースリにも交されての敗戦だった。「G1経験のない6歳馬」の限界。完敗の予想だ。それ以上にどうしようもないのが「老齢馬の軽視」だった。6歳馬を軸にすることですらびびっていたのに、絶対に優勝はないと思っていた8歳馬に勝たれ、必ず絡むはずと読んだ4歳馬がどれも来なかった。笑ってしまうほどカスリもしないハズレだ。

ぼくが懸命に考えたのはシンゲンを軸にしての相手4歳馬の選択だった。クラシックホースのキャプテントゥーレとオウケンブルースリは有資格者として、ヤマニンキングリーとスマイルジャックにも買い目はないかと過去のレースを調べた。二者択一で迷った末、G2札幌記念勝ちのヤマニンをダービー2着のスマイルより優先した。これが絡めば30万50万馬券になる。あのレースでいちばんぼくが心配していたのは「ヤマニンではなくスマイルが来たらどうしよう」だった。ほんとにもうどうしようもない。



君が引き篭もっているぼくを励まそうと、「資金は僕が出しますから予想をお願いします」と言ってくれなかったら、こんなに真剣に天皇賞を考えることはなかった。君が買ってくれる馬券だから、たとえトリガミでもとにかく当てたいと相手にカンパニーを入れたけど、自分だけの馬券なら「トライアルまでの馬。本番ではまたよくても4着か5着」と真っ先に消していた。なにがどうなろうと当たるはずのない天皇賞だった。

それでもこういう形で君と楽しめたことがうれしい。君の心遣いに感謝する。いつの日か笑い話に出来ることを願っている。ありがとう。

ブエナビスタ降着考4──カワカミプリンセスの非運

(承前)

メジロマックイーンは、降着による運低下はあったろうが、そこからまたG1を勝ち、後世まで讃えられる見事な成績で引退した。天皇賞・秋降着のあとのジャパンカップと有馬記念を見れば、確実に運気の低下はあったと思われる。だが持ちなおしたその後の成績に救いがある。



しかし2頭目のG1降着馬カワカミプリンセスは悲惨だ。6戦全勝G13連勝だったはずなのに12着降着になった。その後の成績は表のよう。未勝利である。もしもあのエリザベス女王杯がおとがめなしだったなら、彼女の人生はまったく違ったものになっていたろう。

あの降着に意見を言うつもりはない。ただ「あの程度なら降着にならなかった例がいくらでもある」とは言える。まことに降着の判断はむずかしい。





ブエナビスタはどうなるのだろう。彼女も女馬だ。運気低下は男馬より女馬に強く作用する気がする。札幌記念で綾をつけ、秋華賞で降着になった。マックイーンのようにこの運気低下をはね返せるのか。それともカワカミプリンセスのような非運の馬となるのか。





「あれがなければ突きぬけていた」と繰りあがり2着のブロードストリート藤田は憤慨していた。降着になったブエナビスタの安藤は「誰かが責めを負わねばならない」と諦めつつも不納得だった。

ブロードストリートとブエナビスタ、2頭の今後はどうなるだろう。「決着をつけるためもう一度闘いたい」と言ったレッドディザイアとの決着はどうなる。私はレッドディザイアに逆転されたとは思っていない。いまもブエナビスタの方が強いと信じている。だが……。



「ブエナビスタの札幌記念」は、今後彼女の運命がどういう道をたどろうと語られ続けるだろう。私は今もごく普通に、早めに渡仏しフランスで一戦すべきだったと思っている。馬場の感触を確かめるためにもそれがいちばんまともだろう。そこで負けて本番に出ずに帰国しても不満はない。なぜ札幌記念だったのか、いまだにわからない。



今はただ、彼女がこれからも見事な成績を収め、札幌記念の綾と秋華賞降着を歯牙にも掛けず名馬路線を走ることを願うのみだ。

スリーロールス菊花賞優勝餘談──カントリー牧場のこと

 あのころ日高中を走りまわった。

中でも静内の牧場はほとんど訪問している。かつての活躍馬に対面したり、その母や兄弟、近親馬に会えるのがうれしくてならなかった。

武牧場の近くにカントリー牧場があった。昭和43年のダービー馬タニノハローモア、45年の皐月賞、ダービー馬タニノムーティエ、48年の天皇賞・秋、49年の有馬記念馬タニノチカラを輩出した名門である。なんといってもスパルタ教育で有名だった。タニノムーティエのダービーまでの戦歴など信じがたいローテーションである。

この中で私が最も馴染んでいるのはタニノチカラだった。昭和48年の有馬記念で、前を行くハイセイコーを意識し、ハイセイコーもまた後ろのタニノチカラを意識し、前を行くストロングエイト、ニットウチドリによる万馬券を演出してしまった馬である。あの有馬記念はまさに「動けない名勝負」とでも呼べるものだった。その分、翌年はとんでもない強さの逃げ切り勝ちをしている。前年もそれをしていたら連覇だったろう。強い馬だった。



当時タニノチカラは急逝していなかった。タニノムーティエはまだ生きていたが、すでに種牡馬としての結果は出ていた。私はカントリー牧場の敷居が高くて訪問できなかった。それは、若いファンには笑われるだろうが「東西の感覚」だった。南関東で活躍した馬の生産牧場が身近であるとするなら、活躍馬がみな関西馬であるカントリー牧場は私には異国だった。京都大阪に出かけたときと同じ尻の据わりの悪い感覚があった。カントリー牧場の馬はみな関西弁を話すような気がした。

ここでまたたとえG2でも近年の勝ち馬がいたら、それをきっかけに突撃したのだが、そのころのカントリー牧場は、かつての栄光が煌めく分、まさに落魄の英雄の住処のようだった。ひっそりと過去の栄光を守っているかのようにすら見えた。



それから18年後、3頭目のダービー馬となるタニノギムレットが誕生し、さらにはその娘ウオッカが64年ぶりの牝馬優勝を成し遂げ4頭目のダービー馬になるなど夢にも思わなかった。「あのとき訪問しておけばよかった」と悔やむ牧場の一番手である。今ごろはきっと「ひっそりと」ではなく、最も活気ある牧場としてぴかぴかに光っているのであろう。

とはいえ「あることすら知らなかった」「どこにあるか知らなかった」ではなく、「行きたいなあ、タニノムーティエを見てみたいなあ」「でもなあ、なんて挨拶しようかなあ」と、それこそ何年ものあいだ何百回も牧場の前の道路を走りつつ、「カントリー牧場」という看板を見ながら考えたことだから、これはこれで充分な思い出だとも思っている。

スリーロールス菊花賞優勝3──武牧場の栄光

  フレッシュボイスの小笠原牧場の跡取りが自裁した。真歌山の厩舎で首を吊った。数年後、静内駅近くに居を構える名門(そういうところに家があることからも古い入植であることがわかる)小笠原牧場は倒産し離散した。二十世紀の話だ。

2003年、武牧場の主、武勇さんが撲殺されるという怪事件が起きる。武豊騎手の親戚ということからも話題になった。現場が自宅ということから様々な推測がなされた。犯人はわからなかった。

私はその後の武牧場を知らない。当主が亡くなったあと存続しているかさえ知らなかった。

22年前、私が訪れたころ、武牧場にはひとり息子がいた。当時高校生だったからいまは不惑目前になる。父や叔父と同じ麻布獣医大への進学はせず進路に迷っていた。というか正確に書いておくと、日高の地元の高校から名のある大学への進学は難しく、エリート教育を志した牧場主はみな息子を中学から札幌に行かせていた。千葉からの入植者は跡取りを千葉で育てた。地元の静内高校、浦河高校のレヴェルでは東京への進学は難しいらしい。自裁した小笠原牧場の跡取りもそうだった。中学から札幌に出て、マンションを借り、祖母が身のまわりの世話をして麻布獣医大合格への道を歩んだのだった。そういう例を多々知っている。地元の高校に進むということはすでに名のある大学への進学を断念していることだった。


武牧場を調べてみた。代表は未亡人の武栄子さんになっている。ひとり息子ももう四十になるから、まともなら代表になっているだろう。ということは当時から都会に出たがっていたから牧場は継がなかったのか。それとも代表は母のままにして、静内の牧場でがんばっているのか。武勇さんの変死事件は解決されたのだろうか。犯人は捕まったのか。インターネットで調べる限り未解決のままである。





今回の菊花賞優勝の最も大きな鍵は「繁殖牝馬スリーローマン」だ。スズカやスリー、サン、ミスズの冠号で有名な馬主・永井さんがなぜかスリーローマンを武牧場に預けていた。そのことによって武牧場は「菊花賞馬の生産牧場」という栄誉を手にした。もちろんスリーローマンは武牧場の生産馬ではない。おそらくダンスインザダークをつける支持も永井オーナーから出たのだろう。

現在の武牧場生産馬の出走状況を調べるとみな地方競馬である。いかに中央のクラシックを勝ったスリーロールスが武牧場生産馬として異色であることか。

かつて武牧場は際立った活躍馬はいないもののコンスタントに中央に馬を送りこんでいた。現況を見ると、生産頭数も活躍状況も当時とは比ぶべくもないようだ。そこに突如登場したクラシックホース。劇的である。そこにはどんなドラマがあったのだろう。ただ残念ながら、主を亡くした武牧場が、高額な名牝を購入し、乾坤一擲の大勝負を挑んだことによる成果、というようなドラマではないようだ。あくまでも主役は永井一族でありスリーローマンになる。それでもあの事件から意気消沈していたであろう武牧場のみなさんにひさびさの朗報であることは間違いない。菊花賞馬生産牧場なのだ。競馬はこんな形で光をくれる。なんともうれしい出来事だった。





現在の武牧場生産馬の近況。スリーロールス以外はみな地方競馬である



いくつかの疑問は近々『Gallop』の「菊花賞馬の故郷」が教えてくれるだろう。月後れになるが『優駿』はより詳しく書いてくれるはずだ。ふだんは読んでないけど今回ばかりは楽しみに待ちたい。


------------------------------





ここのところ遺品整理の感覚で身のまわりの整理をしている。すると当時の小笠原牧場、武牧場の様子、武勇さんの写真、奥さんの栄子さんの写真等、あれこれ出て来た。あまりマスコミの前に出ないみなさんであるし、さらには22年前のものであるからより貴重と思う。ここに掲載して独自性を出したい気持ちもすこしだけあった。だが許可を得ることなく掲載するのは無礼と判断し自粛する。

小笠原牧場の放牧地であった真歌山はいま、ビッグレッドファーム(ラフィアン)のものになっている。あのころビッグレッドファームの岡田さんは新興勢力だった。放牧地も狭かった。ガソリン代がもったいないとディーゼル車で走っていた時代である。いまやビッグレッドファームと言ったらたいへんなものである。時の流れを感じる。

スリーロールス菊花賞優勝2──武牧場の戦略

 静内の武牧場は大きかった。生産頭数100頭規模の牧場だった。なのに目立った活躍馬はいない。繋養している種馬フィリップオブスペインも9戦1勝という凡庸な成績。人気はない。大レースを勝った産駒はフレッシュボイスが初めてである。これだけ大きな生産をしているのに私のような競馬ファンの知っている活躍馬がいないのも珍しい。八大競走優勝馬が何頭もいる名門はともかく、生産頭数10頭ぐらいの牧場でも1頭ぐらいは私の知っている活躍馬がいた。中央にはいなくても南関東にいる場合もあった。なのに武牧場は大規模でありながら活躍馬がいなかった。





餘談ながら、競馬ライターになる前、南関東でたっぷり競馬をしていた私は、牧場訪問の仕事をするようになってからずいぶんとそのときの経験に助けられた。どんな牧場でも自分のところの活躍馬の口取り写真を額に入れて飾っている。中央には活躍馬がいず南関東の重賞勝ちが自慢のような牧場も多かった。そんな牧場を訪れたとき私はすぐに写真を見て「あ、××ですね。ぼく大好きだったんですよ、このレース当てました。本命の△△が負けて大荒れだったんですよね」と反射的に馬券のことを言ってしまったりした。苦笑というか失笑というか、そういう笑いのあと、このひとはほんとに競馬が好きらしいと認めてもらい近しくなれた。それは商売的なテクニックではなく本音だった。むしろテレビでしか見たことのない関西の八大競走優勝馬より私には目の前で見た大井の重賞勝ち馬の方が印象深かったから、心からそう言えたのである。当時『優駿』誌のそういう仕事をするかたはみな、血統に詳しい評論家や、競馬好きの作家や大学教授という府中中山の貴賓席で競馬を見ているような方々だったから、私のようなのは珍しく気に入ってもらえたのだった。


もちろんそんなちいさな家族的牧場から八大競走優勝馬が出ることはめったになく、それは『優駿』の取材先ではなかった。私がそういうところを訪ねたのは、競馬ファンとしての趣味であり、仕事的にはサイドストーリィの発掘だった。





タマモクロスのオーナーを取材したときに頂いた貴重なテレカ


たとえばタマモクロスの生産者はタマモクロスの活躍時にすでに破産していた。もう日高にいなかった。当時親しかったかたにお話を伺いに行く。タマモクロスの牧場がちいさかっただけに親しい牧場も規模が小さく「唯一の活躍馬が南関東の重賞勝ち」のようなところが多かった。その馬を知っていることから気を許してもらい貴重な話を聞けた。南関東を駆けずりまわっていたことが役だった稀有な例になる。

ただの競馬ファン、馬券ファンだった私は、競馬学的なことをまったく知らずに競馬ライターになってしまった。だからそいういうことを勉強している牧場経営者には「ファミリーナンバーも知らないのか!?」と嘲笑されたこともある。実際そのとき知らなかったのだから反論のしようもない。こういう牧場主はみな血統の勉強をしていて山野浩一さんを神様のように尊敬していた。実際に神様に会って会って失望したというひとも多かった(笑)。

私はそういう勉強をしていなかったから一面では恥を掻いたが、一面では、南関東四場を毎日駆けずりまわっていたから、山野さんの知らないちいさな牧場の生産馬も知っており、吉と出ることも多かった。




そういう私にも武牧場の生産馬には知った馬がいなかった。編集部で調べてもっていった資料では、唯一1982年(昭和57年)に京王杯スプリングハンデを勝ったエビスクラウンがあるだけだった。


ただしそれは私が関西の競馬に疎いからであり、当時の関西の競馬狂にとっては大好きな個性的な条件馬に武牧場生産馬は多数いたと思われる。でなきゃ経営が成りたたない。ともあれ武牧場がそれだけの生産頭数を誇りつつ重賞クラスがいなかったのは事実である。


まことに失礼な表現ながら他にことばも見つからないし、正鵠を射ている面もあると思うので使わせてもらうと、武牧場の経営方針は薄利多売だったのだろう。武さんの商売能力と関西の武一族という強力なコネクションから顧客は豊富だったと思われる。G1を狙うような名血馬や良血の繁殖牝馬を集めてのエリート養成ではなく、馬主になりたいひとに確実に馬を供給する、B級馬を多数生産し販売することを経営戦略にしていた、と解釈している。


私が初めて訪れたのが1987年(昭和62年)。それから22年経って、今年秋、ついに武牧場から菊花賞馬が誕生した。しかしそこに到るまでには武勇さんの変死を始め、多くの変転があった。

スリーロールス菊花賞優勝1──武牧場の思い出

 スリーロールスが菊花賞を勝った。

あの「伝説の新馬戦」で、アンライバルド、リーチザクラウン、ブエナビスタに続く4着だった馬だ。血統的に父ダンスインザダークも菊花賞むきだ。私はサンデー産駒の中でもダンスインザダークとスペシャルウィークが特に好きなのでその点からも注目していた。

こういうドラマは続いている。「伝説の新馬戦」から「第4の馬」が出て来る「こういう形の伝説の続き」は充分にあり得る。スリーロールスを菊花賞の穴馬として注目していた。

とはいえあくまでも2着3着候補。まさか勝つとは思っていなかった。菊花賞を「アンライバルド、ロジユニヴァースに続いてリーチザクラウンの戴冠」と、ナリタタイシン、ウイニングチケット、ビワハヤヒデの年や、テイエムオペラオー、アドマイヤベガ、ナリタトップロードの年のように、三強が一冠ずつ分けあうパターンを想定していたので予想はハズレ。1着から5着までぜんぶ選んでいるが軸馬が5着ではしょうがない。

スリーロールスに注目していたと言っても、実況アナが言った「生産は新ひだか町の武牧場です」を聞いて驚いたぐらいだからたいしたことはない。まったく知らなかった。あの武牧場が菊花賞馬を送り出した。感無量である。以下、武牧場の話。



静内の武牧場に行ったのは昭和62年だった。安田記念を勝ったフレッシュボイスの「故郷訪問」である。生産者は小笠原牧場。フレッシュボイスの父フィリップオブスペインを繋養していたのが武牧場。牧場主の武勇さんの奥さんは小笠原牧場から嫁いでいた。フレッシュボイスの優勝でフィリップオブスペインの種付け料は上がるし、縁戚の武牧場にとってもうれしいことになる。小笠原牧場での取材には武勇さんも奥さんの栄子さんも来てくれた。ご挨拶し、翌日にはフィリップオブスペインを見に武牧場まで出かけた。

武勇さんはスリーロールスの武宏平調教師の弟。ともに麻布獣医大出身。従兄に武邦彦調教師。武豊騎手は従兄の子になる。ちなみに武豊騎手はこの年がデビュウ。春先のデビュウから順調に勝ち星を重ね、加賀武見の新人最多勝記録58勝を更新するのではと期待を集めていた。



牧場社会は「隣がライバル」である。横の縁の薄い社会だ。そんなとき役立つのが学閥である。牧場主は跡取りを獣医大に薦めることが多い。卒業生同士ということで縦の繋がりが出来る。個々独立した一匹狼の牧場が出身校で繋がって行く。日高でも、いくつかの獣医大出身者が同窓会を作って親交を深めていた。

武勇さんは麻布獣医大出身者が集う日高の「麻布獣医会」のリーダーだった。武さんを兄貴と慕う麻布獣医大出身の若い牧場主が集っていた。千代田牧場の跡取りの飯田さん、小笠原牧場の跡取りも麻布だった。

武さんは騎手をしていたのではと思うぐらい小柄で細身のひとだった。気さくな侠気のあるかたであり、滞在中私は何度も牧場を訪問して馬の病気や治療について教えてもらった。





古い人間なので若い頃覚えたまま麻布獣医大と書いてしまった。調べてみるともう1980年に「麻布大学」と改名している。正しくは「麻布大学獣医学科出身」になる。古いままでいかせていただく。「新ひだか町」も「静内」で行く。あたらしくしたらわからなくなるので。

ブエナビスタ降着考3──運の下降線・メジロマックイーンの場合

G1の降着馬というとメジロマックイーン、カワカミプリンセス、そして今回のブエナビスタになる。降着を受けた馬の運気について考えてみる。

メジロマックイーンの降着理由は現場にいてもわからなかった。当時の府中の芝2000はゲートが開いて100メートルでコーナーになる。そこに殺到するときの出来事で競馬ファンからは見えにくい。素人ファンにわかるのは4コーナーから直線というわかりやすい位置の場合だ。まして5馬身差の圧勝だったし、しかも馬群をこじ開けて勝つような形ではなく先行逃げ切りだったので正直マックイーンの降着(というかあれはもう失格だろう)は意外だった。
しかしパトロールフィルムを見れば急激な内への切れこみにより何人もの騎手が馬にしがみつき落馬寸前になっている。あの降着は当然だ。「東京2000外枠不利」を意識しすぎた武豊騎手のラフプレーであり、あれをしなくても勝っていたろうと思うと馬が気の毒になる。なんであんなに焦ったのか今もってわからない。

G1史上初というとんでもない綾を附けたメジロマックイーンのその後はどうなったか。
ジャパンカップで1番人気に支持されながらゴールデンフェザントの4着に敗れる。いつでもどこでも大敗しない堅実なマックイーンだがこれは大舞台においては馬券に絡まなかった唯一の完敗になる。「切れ味勝負になると弱い=スタミナは無尽蔵だが切れ味はない」との弱点が露呈した。敗れた相手が同じ芦毛の切れ味鋭いゴールデンフェザントであることもそれを印象付けた。(あのころのマックイーンはまだ白くなかったけれど。)

G1における敗戦ではこの年の宝塚記念2着がある。これは無冠の僚馬メジロライアンに勝ちを譲ったという説があり、真実はともかく私もそういう印象は持った。自身の勝負運に綾を附けたというならむしろこの時が問題か。僚馬に勝ちを譲るなどというとんでもないことをしたために、天皇賞・秋の降着、ジャパンカップでの敗退、有馬記念での敗退(勝ち馬はダイユウサク。有馬記念史上唯一の単勝万馬券馬)という不運を呼びこんだとも言える。

しかしその後、1番人気に支持された無敗のトウカイテイオーを破って天皇賞・春連覇を成し遂げ、翌年春天三連覇こそライスシャワーに阻まれたものの、宝塚記念を勝ち、引退レースとなる京都大賞典ではレガシーワールドを破って有終の美を飾っている。レガシーワールドが次走のジャパンカップを勝ったからますます名声を高めた。
ジャパンカップと有馬記念の敗戦を見ると降着の呪いのようにも見える。一方その後の活躍を見ると降着の運気低下はなかったようにも思える。私の解釈では、運気低下は確実にあったのに、それでもあれだけの成績を残したのだからとんでもない怪物馬だった、になる。

綾を降着の天皇賞ではなく勝ちを譲った宝塚記念に求めるなら、あれをしなかったら天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念をみんな勝っていたのではないかとすら思えてくる。ともあれ天皇賞・秋を降着になったメジロマックイーンは、1番人気に支持されたジャパンカップと有馬記念を連敗するという「運気低下」の成績を残している。

田原成貴考1──二度目の逮捕

田原成貴元騎手を覚せい剤取締法違反で逮捕
京都府警が、覚せい剤取締法と大麻取締法違反容疑で、日本中央競馬会(JRA)の元騎手で元調教師田原成貴容疑者(50)を逮捕していたことが22日、捜査関係者への取材で分かった。 田原容疑者は1978年に騎手デビュー。天皇賞や有馬記念などGIレースを制覇して重賞通算65勝を挙げ、通算1112勝。98年の引退後は調教師に転身したが、2001年10月、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕され、同年12月、懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を受けた。 JRAは田原容疑者の調教師免許をはく奪、競馬への関与を停止する処分を科している。

http://www.sanspo.com/keiba/news/091022/kba0910220813017-n1.htm 2009.10.22 08:09

------------------------------

ちょうど田原に関する自分の意見をまとめておこうと思っていたときに飛びこんできたニュース。下記の「昭和58年の有馬記念リードホーユー」が彼の初めての八大競走制覇になる。
再犯だ。応援してきた清水成駿や起用してきた「最強の法則」はたまらんだろうなと思う。それほどドラッグから抜けるのは難しいのか。
警察は再犯の可能性があるのを張る。張られるだけ怪しかったってことだ。

私が気になったのは、ここのところ清水さんが「田原の息子は東大生」と発言していたことだ。灘高から東大だとか。ああいうひとだから落ちついた家庭ではなかったろうし、一時は息子とも絶縁状態だったらしい。優秀に育ったのはめでたい。清水さんに誉められて「いやあ反面教師ですよ」と照れていた。
話の脈絡から推測するに、絶縁状態だった親子の仲も息子が大学生になり、ここにきてよくなっていたらしい。他人事ながらよかったなあと思っていた。娘さんもかなり優秀で(失念したが)一流大学の名前が出ていた。

清水さんは田原がもうそういう愚かなことはしないと判断して今まで触れなかった家族の話題を口にしたのだろう。雑誌での対談のみではなく、自分のサイトでもそのことに触れ、「息子が東大→田原がいかに優れていたか」という逆路線からの持ちあげをしていた。こどもの優秀さで親が逆評価されることもある。まさに競馬的手法の田原応援だった。田原は見事にそれを裏切った。清水さんの「田原の息子は東大生」も裏目に出た。息子が気の毒だ。
クスリは、二度目をやったひとは三度目もやる。三度目は四度目もやる。買える小銭がある限り死ぬまで止められない。二度目だから今度は実刑だろう。愛想を尽かすしかない。

定期的に対談したり酒を飲んだりしている清水さんは田原の言動に異常を感じなかったのだろうか。書くか書かないかわからないが、いま清水さんの発言に注目だ。

ブログメモ──オグリの写真



今日から背景写真をオグリキャップの写真にした。目出度くここも【木屑鈔】に続き、写真だけではあるが「この世で唯一のデザイン」になったわけである。

この写真は私のものではない。当時メジロ牧場に住みこみで働いていた竹田さんという女性が撮って送ってくれたものだ。私の撮ったものよりもいい写真なので使わせてもらった。1989年のものである。竹田さんは元気だろうか。いい「おっかさん」になっていることだろう。もしもここを読んでいたらメールをください。
プロフィール

moneslife

Author:moneslife
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。