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馬主の品格──杉本清対談のトーセン馬主──POG嫌いの基本

発売中の『優駿』の杉本清インタビュウにトーセンの馬主が出ている。
私はこのマルチ商法で稼ぎ、ひたすら高馬だけを買いまくっている馬主が嫌いなので基本的にトーセンの馬券は買わない。しかしこんな形でパチンコ屋馬主とかを嫌っていたら買う馬がなくなってしまう。当たる馬券も当たらなくなる。だから馬主に好き嫌いを作るのは馬券戦略としては損なのだけど……。

ジャパンカップを私は大好きなブエナビスタの3連単1着固定で勝負した。人気薄ジャガーメイルを入れていたのにトーセンジョーダンを入れずに外した。あの驚異的なレコードタイムで勝った秋天の馬だ。もしもちがう馬主なら当然相手に入れていた。当たっていた。もともと名血で1億4千万もした高馬だ。デビュウのころから注目していた。
こんなことをしていたらますます馬券が当たらなくなるから、なんとか「いいひとであってくれ」と願いつつ、その対談を読んだ。「とてもいいひと」だと感じたら馬券対象にすることもできる。



だがそこで彼が言っていたのは、「高い馬を買っていればそのうち引っかかると思っていた」だった。何度もこの「引っかかる」ということばを使っている。彼にとって競馬とは天皇賞とはその程度のものなのだ。

天皇陛下を敬愛し、「いちばん勝ちたいレースは天皇賞」と言いつづけたメジロ牧場のオーナー、故・北野豊吉氏を思った。

「いいひとならいいなあ」という身勝手な願いは見事に裏切られた。まあ「馬券対象にしたい」という馬券ファンのまことに身勝手な願いであって、あちらから「おれはもともとこういう人間だ」と言われたらぐうの音も出ない。
名血馬には誰だって憧れる。高額になるのは当然だ。でもこのひとにどうしても共感を持てないのは、「好きな血統の馬を追いかけていたらたまたま高くなってしまった」ではなく、「高い馬だからきっと走るだろう」が先立つことだ。

いわば、「ブランド品で高いから、いい品だろう」というセンスのない成金そのものの発想。「ひとめ見て気に入って、いいデザインだなあと思って、欲しいなあと思ったら、ブランド品でとんでもなく高かった」なら解る。そうじゃない。順番が逆。シャダイというブランドの高い品を、金にあかせて買いまくっているだけ。



でもまあそれも競馬というものの真実ではあるのだろう。実際こうして天皇陛下の名がついている最高級のG1を勝ったのだから。見事に「引っかかった」のである。やはり鉄砲は数打たないと当たらない。

しかしそこに金子オーナーとディープインパクトの出会い、その感激からディープインパクトと名付けたようなドラマはない。冠号のトーセンにつける下の名も、みなよその馬の名からのパクリだ。そのことを自らへらへらと語っている。馬名にすら愛がない。

『優駿』は中央競馬会の機関誌である。そのへんの競馬雑誌とは違う。だからこういう対談での言葉遣いも逐一気にして丁重にする。波風の立たないように直す。なのに「引っかかる」なんてことばを多用しているのだから、実際はもっと下品だったのだろう。



と書いて思いだした。これって今更ながらだけど。
今春、ブエナビスタの弟トーセンレーヴ(冠号トーセンとここのところ流行りのレーヴ)をテレビ東京の競馬班が追っていた。無敗でダービーを制するのではないかと。
青葉賞で勝ちそこない、連闘でプリンシパルステークスに出て勝ち、ぎりぎりでダービー出走権を確保、とドラマチックな流れだった。

印象的だったのは、トーセンレーヴ担当の助手(持ち乗りなのかな?)に、「連闘でプリンシパルに出ると聞いたときどうでしたか?」と質問したとき、彼が、「やめてよお、レーヴが壊れちゃうよお、と思いました」と応えていたことだった。このことから連闘でのプリンシパル出走が馬主の意思だったことがわかる。すくなくとも最も身近で世話をしているこの助手は出走に反対だった。今までならこういう意見は表に出なかった。勇気のある発言である。

まあでもこの意見は馬主なのだから当然だ。壊れようとどうなろうと、それは馬主のかってである。金を出して馬を買ったのは馬主なのだから。名血馬トーセンレーヴは馬主ひとりのものではなく競馬ファンみんなのものだ、なんて寝言は言わない。たかが馬丁ごときの意見など聞いていられない。立場が違う。馬主はえらいのだ。
でもこの馬には生まれたときから注目していたから、落札したのがトーセンだと知ったときは落胆したものだ。充分予測できたことだったが……。



もうひとつ印象的だったのは、プリンシパルを勝ったときの地下馬道での馬主と池江調教師の態度だった。調教師が「やっとこれで夢が繋がりました」と馬主にへこへこしていた。それはまあ若手調教師だし、馬主はいつも社台の高額馬を買うことで有名な大金持ちだから、いい馬を預けてもらってなんぼ、の調教師が腰を低くするのは当然だが、最近は馬主に自分の意見をきちんと述べる気骨のある調教師も増えてきていたから、私はこの「へこへこシーン」が意外だった。まあブエナビスタの弟の高額馬だからこんな態度にもなるか。

私が望んでいたのは、連闘でプリンシパルステークス出走を強要する馬主に、毅然とそれを拒み、転厩問題に発展、なんて流れだった。さいわいトーセンレーヴは大けがをすることもなく元気なようだ。それだけが救いになる。

もっとも、逆に考えるなら、高額馬を大事に扱うのは誰でもできることで、ブエナビスタの弟の高額馬にそんな無理をさせたのも、トーセンの馬主ならではである。それによってダービーは盛り上がったから、競馬ファンにはありがたい馬主なのかもしれない。

当然ながらこのドキュメントには馬主の家でのインタビュウもあり、そこでも言われていたのは、金がかかってたまらん、大赤字だ、でもなんとかしないと、ワッハッハ、のような金にまつわる話ばかりで、馬に対する熱い情熱のようなものはなにも出て来なかった。支那語では競走馬を賽馬(サイマー=サイコロ馬)というが、このひともそうなのだろうなと感じた。



そのテレ東のドキュメントと今回の『優駿』の対談で、この馬主の品格はよくわかった。社台の名血の高額馬という今の日本競馬で最高のものを揃えているのだから、これからますます勝ちまくるだろう。それを嫌う私は、トーセンの馬が絡むGⅠは絶対に当たらないことになる。

POGという、それこそサイコロ馬の遊びをやるひとの気持ちが分からないのは、こういうことにもある。どんな馬主のどんな名前になるのかもわからないのに、なぜそんなことができるのだろう。他人の持ち物をなぜ自分のものだと思い込めるのだろう。そういうことはまったく気にしないひとの遊びであるのは知っているが。
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