ダービー馬の馬主──馬主の素生──トーセン考・補稿

一昨日ここにトーセンの馬主のことを書いたら、友人が「ブログを読んだので言いにくいのですが、ぼくはトーセンレーヴが本命で」というメールをくれた。そんな遠慮をされても困るのですこし補稿。



私が「ダービー馬と馬主の素生」について初めて考えたのは昭和53年のサクラショウリだった。 
馬主は在日朝鮮人でパチンコ屋や焼肉屋を経営する全演植さんである。
そういうひとの馬がダービーを勝つだろうかと考えた。

昭和49年の桜花賞。1番人気のサクライワイが敗れた。
サクライワイが大好きだった私は、敗れたとはいえ2着だったから馬券は取ったけれど(当時は枠連のみ)、周囲から聞こえてきた「朝鮮人馬主は大レースは勝てないんだよ」が気になった。
なおサクライワイを破って桜花賞馬になったのはタカエノカオリ。鞍上は武豊の父親。

朝鮮には南北があるが、全さんは悪名高い北の方だ。
多額の送金をして貢献しているから、金日成の覚えめでたく、数少ない「北朝鮮へフリーパスで入れる在日朝鮮人」として名高かった。(これは後に知った智識。昭和53年のサクラショウリの時、私はそこまではまだ知らない。)

日教組の教育で当時自虐史観(そんな言葉はまだなかったけれど)に染まっていた私は、「朝鮮人馬主だから八大競走は勝てないなんて話があるか!」と義憤にかられ、予定通りサクラショウリから行ってこのダービーを当てた。
2着に超人気薄のアグネスホープが来た。サクラショウリは2番人気。今なら馬連馬単大万馬券である。だが枠連しかない時代。アグネスホープは1番人気バンブトンコートの同枠馬だった。結果的には1、2番人気で決まった低配当。1、2着ともパーソロン産駒。3着にも人気薄のカンパーリが来た。鞍上は福永祐一の父ちゃん。これ、3連単があったらとんでもない大穴だった。

私はこのとき北海道の別海から中標津方面をギターを担いで歌い回っていた。馬券は電話で友人に頼んだ。北海道の片隅で観たダービーは思い出深い。 まったく意識していないアグネスホープが来て、うがあハズれたあ!と焦ったが、同枠代用と知ってほっとしたことを今でも覚えている。でも安いので儲からない。
あのころは貧しくても馬券はいつも千円単位だった。というか渋谷場外なんて普段は500円単位、大レースの時は千円単位になってしまい、千円でなきゃ買えない。JRA(当時はNCK)も、貧乏人は買ってくれなくてけっこう、というような態度だった。
200円(最小単位)で買いたかったら後楽園までゆかねばならなかった。30年以上経った今、100円単位で買っているのが不思議な気がする。



サクラはそのあとサクラチヨノオーでもダービーを勝つ。サクラユタカオーで天皇賞も勝つ。サクラスターオーで皐月賞と菊花賞も勝つ。私の『優駿』の初仕事が「サクラユタカオーの故郷藤原牧場」だったのも何かの縁か。朝鮮人馬主は八大競走は勝てないがウソであることがよくわかる。

ダイワメジャー、ダイワスカーレットのダイワの馬主も在日朝鮮人のパチンコ屋だし、その他、素生のアヤシイ馬主はいくらでもいる。天皇賞を連覇したスーパークリークの馬主なんかも問題ある人だった。近年で言うならカイタイオーの馬主だって同じようなものだ。
ペルーサやカジノドライヴに代表されるように、いま高額馬を買う景気のいい馬主はみなパチンコ関係だ。そもそも競馬なんてそんなリッパなものではない。競走馬になれず殺されて行く仔馬を見たらきれいごとなんて言えない。世の競馬ファンは競馬の裏側を何も知らないままロマンを語っている。と、競馬の現実と裏面を語り始めると際限がないのでここは抑えるとして。

大レースの勝ち馬と馬主の素生は関係ない。それはもう何十年も前に証明されている。それがまた中央競馬の公明正大な点でもある。
そしてまた私自身も、サクラショウリの時から、もうそんなことにはこだわらなくなっている。



トーセンの馬主はマルチ商法でボロ稼ぎし、金にあかせて高馬を買い漁っている。なのにまだG1を勝てない。
注目の名血馬トーセンレーヴのデビュー戦の時には競馬番組に登場し、キンキラキンの豪邸で、「もう馬で何十億円損したことか、ガッハッハ」と高笑いした。

どうにもこのマルチ商法という商売と、節操なく高額馬を買い漁る姿に一競馬ファンの私は反感を持つのだが、それはたぶん貧乏人の僻みであり愚かなことであろう。
生産者からJRAまで競馬業界にとっては、金を使ってくれるありがたい馬主さんなのである。トーセンの馬主がG1を勝つ舞台は整いすぎるぐらい整っている。むしろシャダイやJRAは「今後も金を使ってもらうために、なんとかトーセンさんに勝ってもらいたい」と思っているだろう。「いい馬主」とは「いっぱい金を使ってくれるひと」なのである。氏も出自も関係ない。

だから馬券はトーセンのワンツーだってあるだろうし、前記した私のような考えは意味を成さない。



それでもやはりこだわってしまうのは、この馬主の姿勢に美を感じないからだ。
たとえばメイショウの馬主は、日高の弱小生産者の馬を多数買っている。1千万円にも満たない馬が多いが、生産者はみな感謝している。その中からメイショウサムソンのような大物が出た。なんだか我が事のようにうれしかったものだ。テイエムも同じく。
サクラも、熱心にそういう形の活動をしていた。とても評判のいい馬主だった。
シンボリでもメジロでも、そこには競馬人としての姿勢があり美があった。
対してこのひとは、社台の高馬を金にあかせて買いまくっているだけである。

だが、しかし、今時G1を勝ちたいと思ったら「社台の高馬」が一番の近道だ。
やっていることは正しい、となる。



トーセンレーヴが姉と同じくサンデーRの馬で、おしゃれな馬名だったなら、まちがいなく私の本命だった。
青葉賞を負けて、連闘でプリンシパルに出て来て勝ったという前代未聞の道程からも、鼻息荒く応援していた。
同時にまたブエナビスタが兄と同じくアドマイヤの冠号だったらこんなに好きにはならなかったとも思う。
これは私がPOGをやらない理由のひとつだ。

さて、どうなることか。

私の本命とトーセンの2頭、誰かとアトサキでもやりたい気分である。
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