ダービー馬の馬主──トーセン考

むかし、ダービー馬のオーナーは名門馬主でなければなれないと言われていた。
私は、そんなことをすなおに信じる若者だった。信じるだけの事実もあった。
スゲヌマ、メイズイ、ミスターシービーと親子三代でダービーオーナーになった千明家がその象徴になる。
あるいは昭和44年のダービー、1番人気抽選馬タカツバキの落馬もそれになる。
ダービー馬の単勝において名門馬主かどうかはひとつの指針だった。

時とともにそれも変る。
アイネスフウジンは衝撃的だった。
高卒成金ヴェンチャー企業経営者。馬主になったばかり。
安馬。しかも最後は牛丼を食って自殺。
同じく怪しいカイタイオーの馬主もG1を勝ちまくった。ダービーも天皇賞も勝った。
(ここ、わからないひともいそうだけど、無視。)

もはや「名門馬主がウンヌン」が世迷い事であるのは明白だった。
社台の高馬を買えば、どんな成金でも、後ろ暗いのでもG1を勝てる。
岡田繁幸さんと話したとき、それを嘆いた。
ダービーを勝つのに競馬に対する志は必要ないようだった。
そのことにすこし落胆した気分もあり、同時に、だからこそ競馬は公明だとも思った。
(この場合の「公明」は創価学会とは関係ありません。って当たり前か、私、とにかく創価学会が大嫌いなんで。)

三大馬主「キンコンカン」と言われ、さらにはその中のカン(関口)が落ち目になる中、彼ら以上に話題の高額馬を買いまくりながら、 いっこうにG1を勝てない馬主がいた。あやしい素生のトーセンさんである。
金にあかせて名血中の名血トーセンレーヴも手に入れた。
さらにはトーセンラーもいる。いよいよ悲願が、それもG1中のG1ダービーで達成されるのか!?
すでに馬では50億ぐらい損しているとか。
テレビに出てガハハと笑う馬主は下品だった。

競馬や馬券にこういう発想を持ちこむのは邪道だ。
トーセンレーヴが大好きで、「ディープの仔が、ブエナの弟が、ダービーを勝つ!」と思っている人には、「このクソオヤジ、なに言ってんだ!」の世界だろう。それはわかっている。
そもそも、「じゃあ、身心潔癖なきれいな馬主って誰がいるんだ!」と言われたら私だって口篭もる。
いま景気のいいのはほとんどパチンコ屋馬主だ。

金持ちの形は時代で変る。
典型が球団のオーナーだ。
時の注目企業「映画」が持つ。
それがすたれ、時代が変り、いまはインターネット企業がもっている。
ダービー馬のオーナーが変るのもそれと同じなのだ。

でも私は、もうすこしだけ、こういうことにこだわってみたい。
たぶん私の考えはまちがいだ。そんな時代ではない。
あと何年か経てばそのまちがいを確認できるように思う。
それまではがんばる。つっぱる。
確認できたら未練もなく競馬から身を引けるだろう。
結果は日曜に出る。
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