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皐月賞──ミホノブルボンCMの美

このシンプルなCMは大震災と被災者を意識した「金を掛けない地味な自重CM」である。
ところがここ数年のCMがあまりにひどかったものだから、T-Rexの「20th Century Boy」の良さと相俟って最高傑作になっている。競馬ファンの心を掴んでいる。

このことから学んで、競馬会と電通がまともなCMを作るようになることを切に願う。



が、これでは広告屋は金にならない。
すこし落ちついたらまたタレントを複数起用したくだらんものに戻るのだろう。
せめてこの時期だけの、良質なCMを楽しもう。


こういうことを書くとむかしのCMが好きだったように思われそうなので念のために書いておくと。
私は寺山修司や高倉健のものがよかったと言う気はない。そういうひととはまた感覚を異にする。ひとはいらないと思っている。
その点からも今回のモノは最高だった。馬だけでいいのだ。
競走シーンほど雄弁なモノはない。役者もしゃれたコピーもいらない。




ダービーの時は、私はカブラヤオーが望ましいが旧すぎると言われるだろうから、アイネスフウジンかサニーブライアンの逃げ切りシーンでどうだ。
いや皐月賞が逃げきりシーンだからダービーは追いこみか。
ミスターシービーかナリタブライアン。ディープやキンカメだと生々しいからもっと古くするだろう。仔が出走している種馬はまずいやね。
音楽は!? 
競馬には8ビートが合うが意表を突いてJazzやClassicという手もある。
(オレだったら、あのレースに、あの音楽を被せる)
と考えさせてくれるだけでも、今回のCMは楽しかった。


でも、繰り返すが、それでは金が廻らないから広告屋はいやがる。フジテレビの競馬中継がくだらん企劃を次々とやってはメンツを替えるのも、変ることで金が動くからだ。皐月賞のようなCMでは広告屋はJRAから金をふんだくれない。金の掛からないCMは彼らにとっては無意味なCMになる。今回はあくまでも「特別編」だ。

大震災のお蔭で、本来の競馬CMとも言える美しいものを見られたとは皮肉だ。
そしてまたミホノブルボンの父がマグニチュードであることも。


安馬のミホノブルボンが戸山流スパルタ訓練でのし上がってきたころ、種牡馬として良血のイルドブルボンが話題を集めていた。皐月賞でミホノブルボンを無印にしたスポーツ紙の記者が、「イルドブルボンの仔でもないのにブルボンの名を名乗っているニセモノ」と書いていたことを思い出す。

そもそも父マグニチュードもミルリーフの仔という、ミルジョージのまがいものとして話題になった種牡馬だった。ミホノブルボンはいくつもの頚木に縛られていたことになる。私はエルプスが大好きだったので好きな種馬だったけれど。
あの菊花賞も、松永キョウエイボーガンとの絡みがなければ三冠馬だった。だからこその挫折、ステイヤー・ライスシャワーの擡頭も美しい。

と書いていて思いだした。種牡馬マグニチュードの正しいカタカナ表記はマグニュード。マグニチュードと書いて提出してよく編集部に直された。いまだに直らない。


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【補記】──誉めすぎたので冷静に(4/24)

今までのCMがあまりにひどかったものだから基準が緩くなっている。誉めすぎた。
「あんなものがそんなにいいか」と言われるのもしゃくなので補記する。

気に入らない点は多々ある。
まずレースシーンが短すぎる。バランスが悪い。ミホノブルボンの凄味が伝わってこない。
写真にあるように真ん真ん中にJRAを被せすぎだ。もっと控え目にしろ。JRAがミホノブルボンを提供しているという上から目線なのだろうが、ミホノブルボンがJRAを支えているのだ。馬にロゴを被せるのは失礼だ。ちいさく控え目に右下にでも表記するのが日本人としてうつくしい。

それと「皐月賞が来る」と言っている。これは無神経なアサヒシンブンが『AERA』の表紙で「放射能が来る」とやって顰蹙を買ったように、この時期、あまりセンスのいいことばとは思えない。津波のこともあり【来る】はよくない。

言いだしたら切りがないが、光浦やマツコデラックスを起用しての、ClubがKlubになっていてなんてのよりは遙かにましだ。山野浩一さんが「ドイツ語ではKだ」と言っていた。聞いてよけいにかなしくなった。



JRAの競馬CMは、「ひとが競馬の魅力を語る」ようなのが多かった。
私もサラブレッドインフォメーションのコピーやラジオCMの原稿では、その視点からにした。
「ともだちと語る競馬」「恋人と行く競馬場」のような。
しかしそれはしょうがない。文字だけの文章や音だけのラジオではそれしかない。

テレビはちがう。映像がある。
たとえばディープインパクトの若駒ステークスだ。
あれを見たなら、競馬に興味のないひとでも、誰もが「すげえ!」と思うだろう。
ひとを興奮させるすべてが詰まっている。
あの直線を見せて、JRAと被せればなにもいらない。

これをきっかけに競馬CMが正当になることを願うが、喉元過ぎればで、けっきょくまたあの流れに戻ってしまうのだろうなあ……。
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