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サイレンススズカの天皇賞

 以下青字は梶山徹夫さんのブログに投稿した文章。実話。有島一郎は梶山さんのことです(笑)。



レコードタイムで逃げきるのではないかと思われた断然の本命馬の競走中止にどよめきが止まない。

1998年11月1日第118回天皇賞。

しかしレースは続く。

勝ち馬はいる。結果は出る。

本命馬から流して10万をスった私の前に、「若大将シリーズ」で飯田蝶子に叱られる有島一郎みたいな容姿の細身の男が現れる。

当たり馬券は見せちゃいけない。見せちゃいけないけど見せずにはいられない。そんな感じで男はチラリと馬券を見せびらかす。競走中止した馬と1、2着した馬3頭の馬連ボックスだった。金額は千円。配当はまだ出ていないが間違いなく万馬券だ。3千円が十数万か。オケラになった身には羨ましい金額だった。多分有島一郎も本命馬から万単位の馬連勝負をした。それが本線だった。ぎりぎりになって買い足したこの押さえがその負けを補い、さらにはプラスにしてくれたのだろう。

そんな日もあった。

あれから11年……。




彼の馬券はサイレンススズカとオフサイドトラップ、ステイゴールドの馬連ボックスだった。オフサイドトラップが6番人気、ステイゴールドが4番人気だったから見事な馬券だと思う。

私はサイレンススズカからの流し馬券しか持っていなかった。たしか2万ずつ5点流しだったと思う。1、2着馬2頭とも相手候補には選んでいた。ただあまりのショックに茫然としていて、縦目を買っておけば当たっていたという感想どころではなかった。というかサイレンススズカの勝利を微塵も疑っていなかったので縦目という発想すらなかった。ゴールを見ずに競走中止したサイレンススズカの方を見ていた。

今になってみれば、当てて儲けるより先に、ハズレたくないとまず考えてしまう小心で未練たらしい私にしてはスッキリした馬券だったと逆に誇らしい。いつもなら、事前にそういう5点の予想をしていても、現場に行ったらそれを2万円3点にして、残金を1万円で5千円で、2千円ずつ総流しでと点数を増やしセコいことをやってしまう。まことに馬券とは「自分との戦い」である。やるたびに己の矮小さを呪い赤面する。それをしていたら結果としてこの120倍の馬連を食いちらかした馬券で千円ぐらい取り、10万が12万になった、たいして儲からんけど負けなくてよかったというセコ結果になっていた可能性は高い。しなくてよかった。だってあの毎日王冠のあとだ。エルコンドルパサーとグラスワンダーをこども扱いしたあの毎日王冠だ。今もあの天皇賞の勝ち馬はサイレンススズカだと思っている。

そういえばそのあとの飲み会のときも、みんなとサイレンススズカのことばかり悼んでいて、馬券で負けたことが気にならなかった。
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